作成日
:2021.05.06
2022.04.20 12:27
世界最大のデリバティブ取引所を運営するCME Group Inc.【以下、CMEと称す】は5月3日、既存のビットコイン(Bitcoin)デリバティブ商品よりも取引サイズが小さいマイクロビットコイン先物をローンチしたことを発表した。
2021年3月末、CMEはマイクロビットコイン先物の仕様を発表していた。同商品は既存のビットコイン先物と同様に、CME CF Bitcoin Reference Rateと呼ばれるインデックスを原資産とし、現金決済を採用するという。仮想通貨(暗号資産)デリバティブ取引需要が高まる中、同社はマイクロビットコイン先物の取引サイズをビットコインの10分の1とすることで、更なる顧客基盤の拡大を図る方針だ。CMEの株式インデックス・オルタナティブ投資商品部門グローバルヘッドを務めるTim McCourt氏は、マイクロビットコイン先物をローンチすることで、広範な市場参加者を対象に、ビットコインへのエクスポージャーの微調整や投資戦略の強化に繋がる、コスト効率の良い商品を提供できるようになったと言及している。
ビットコイン価格が史上初めて2万ドルに達した2017年12月、CMEは同社初となるビットコインデリバティブ商品をリリースしている。また、同社は米国で高まる仮想通貨デリバティブ取引需要の取り込みを図るべく、ビットコインオプションやイーサリアム(Ethereum)先物といった商品を投入している。これらの取り組みが奏功する形で、CMEは約25億ドルの未決済建玉を誇る世界第三位のビットコインデリバティブ取引所に成長している状況だ。Genesis Global Trading【以下、Genesisと称す】のデリバティブ部門ヘッドを務めるJoshua Lim氏は、マイクロビットコイン先物はビットコイン先物へのエクスポージャーを高めたい市場ニーズに合致しており、Genesisのようなオプション関連のリクイディティプロバイダー(流動性供給業者)にとっては、より細かくデルタヘッジを行えるようになると言及している。
CMEは顧客需要が高まっているビットコイン関連商品を拡充することで、更なる取引の活性化が期待できそうだ。
release date 2021.05.06
出典元:
ニュースコメント
少額取引への対応を進める金融サービスプロバイダー
新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックをきっかけとして、投資の世界に興味を持ち、実際に投資を始める投資初心者が急増している。このような環境下において、金融サービスプロバイダー各社がこれら投資家の囲い込みを図るべく、リスクを限定した少額取引への対応を進めている。例えば、2020年8月にCMEはマイクロEミニ先物オプションをリリースした。これにより、投資家は新型コロナウイルスが猛威を振るった同年3月以降も良好な値動きとなっている、S&Pとナスダック(Nasdaq)に関連した商品に少額投資できる。また、FXCMはミニVIX指数先物のインデックスCFDをリリースした。更に、個人投資家が株高を演出するロビンフッド(Robinhood)現象が生じている中、多くのブローカーが端株取引サービスを提供している。ロビンフッドの端株取引は、1ドル未満の株式売買が可能であり、多額の資金を必要とする従来の株式投資と比較して、取引のハードルは大きく下がっている状況だ。金融サービスプロバイダー各社が、新たな投資家層を呼び込むべく、ニーズにマッチした画期的なソリューションを提供することに期待したい。
作成日
:2021.05.06
最終更新
:2022.04.20
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー