作成日
:2021.04.14
2022.04.20 12:27
バイナンスコイン【以下、BNBと称す】価格(BNB/USD)は4月12日、25%近い上昇を記録し、年初来1,600%増となる水準に達した。
2021年1月1日時点でBNBは37ドル前後で取引されていたが、バイナンスが記録的な額の焼却処理(バーン)を行なったこともあり、同仮想通貨(暗号資産)価格は史上最高値となる635ドルに到達した。これに伴い、BNBの時価総額は950億ドルにまで上昇し、仮想通貨市場全体の4%を占めると同時に、米SNSアプリのSnapchatを超えたという。今年に入ってからBNB価格は右肩上がりの成長を見せており、ビットコイン(Bitcoin)およびイーサリアム(Ethereum)を凌ぐパフォーマンスを示している。
最近、バイナンスはTesla(テスラ)株をトークン化し、米ドルを裏付けとする独自ステーブルコインのBinance USD(BUSD)を用いて取引することを可能にした。これによりユーザーはナスダック(Nasdaq)の営業時間中に100分の1単位でテスラ株を売買できるようになったという。将来的にバイナンスは更に多くの銘柄をトークン化することを計画しており、コンプライアンスやセキュリティを遵守しつつ、利便性向上やコスト削減を図りながら株式市場へのアクセス拡大を目指す見通しだ。
バイナンスのCEOであるChangpeng Zhao氏は、既存の金融市場と仮想通貨市場の架け橋となるサービスを拡大する意向を示しているが、これがBNB価格にどのような影響をもたらすのか、今後も同仮想通貨の値動きに注目していきたい。
release date 2021.04.14
出典元:
ニュースコメント
主要銘柄の好調が仮想通貨市場の拡大に貢献
昨年末以降、好調を維持してきた仮想通貨市場は時価総額が2兆ドルを突破した。その中でもビットコイン価格は6万1,000ドルを超えて史上最高値を記録するなど、基軸通貨として仮想通貨市場全体の上昇トレンドを牽引する動きを見せているようだ。これに加え、最近では米SECとの裁判の進展を受けてリップル価格が急騰しており、仮想通貨市場の拡大に貢献している。その他、仮想通貨市場ではポルカドット(Polkadot)やチェーンリンク(Chainlink)、ソラナ(Solana)、ヤーン・ファイナンス(Yearn.Finance)を始めとするDeFi(分散型金融)トークンが勢力を増しているという。世界各国の金融緩和や新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で仮想通貨市場は未だかつてない盛り上がりを見せているが、どのような展開を迎えるのか、今後も同市場の動向を見守っていきたい。
作成日
:2021.04.14
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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