作成日
:2021.03.17
2022.04.20 12:27
3月14日、ビットコイン価格(BTC/USD)は機関投資家からの需要を背景に、6万1,000ドルを超えて史上最高値を更新した。
2021年に入ってからビットコイン価格は100%以上上昇しており、その時価総額は約1兆1,000億ドルに達している。Compound Capital AdvisorsのCharlie Bilello氏によると、過去10年間でナスダックが年平均20%のリターンを出しているのに対し、ビットコインは年平均230.6%の高い成長率を示しているという。
その結果、ビットコインはほとんどの大型株および小型株に加え、金よりも高いパフォーマンスを示しているようだ。これまでビットコイン価格は乱高下を繰り返しており、2014年および2018年には歴史的な大暴落を記録している。昨年3月にも同仮想通貨価格は3,800ドルの安値を付けたが、インフレ対策でビットコインに投資したMicroStrategyを始めとする機関投資家の後押しを受け、最終的に年末にかけて300%の上昇を見せた。今年に入ってからもテスラ(Tesla)の大規模投資を受けてビットコイン価格が急騰するなど、その勢いを引き継いで最高値を更新し続けているという。
現在、ビットコイン価格は直近の高値から下落して5万4,000ドル付近を推移している。仮想通貨市場におけるビットコインの占有率は62%となっており、基軸通貨としての影響力を強めているが、どのような値動きを見せるのか、今後も同仮想通貨の動向に注目していきたい。
release date 2021.03.17
出典元:
ニュースコメント
ビットコイン価格が割高な水準に達した可能性
仮想通貨コミュニティではビットコイン価格がどこまで上昇するかに注目が集まっており、今年末までに1BTCあたり10万ドルの大台を突破するとの予想も出てきている。一方で、メトカーフの法則(ネットワークの価値がシステムに接続するユーザー数の2乗に比例するという法則)に基づき、ビットコイン価格が割高な水準に達していると警告するアナリストも存在するようだ。実際にネットワーク上のユニークアドレス数を用いて試算した所、ビットコインの適正価格は2万2,816ドル程度だったという。特に最近ではクジラと呼ばれる大口投資家の買い占め行為により、ビットコインの供給不足が顕著化するなど、ユーザー数の寡占化が急速に進行しつつあるだけに、理論価格と市場価格の乖離は拡大傾向にあると言えるだろう。ビットコイン価格は依然として好調を維持しているが、このトレンドはいつ頃まで継続するのか、今後も仮想通貨市場の動きを見守っていきたい。
作成日
:2021.03.17
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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