Select Language

ASIC、5月3日より個人投資家向けバイナリーオプションの提供を禁止

ASIC、5月3日より個人投資家向けバイナリーオプションの提供を禁止

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:27
ASIC、5月3日より個人投資家向けバイナリーオプションの提供を禁止

update 2022.04.20 12:27

同金融商品の特性は個人投資家に適合していないと指摘

オーストラリア証券投資委員会【以下、ASICと称す】は、2021年5月3日より、同国の個人投資家を対象としたバイナリーオプションの提供を禁止することを発表した。[1]

ASICは2017年と2019年に実施したレビューにおいて、個人投資家の約80%がバイナリーオプション取引で損失を出していることを明らかにした。同委員会によると、2018年の個人投資家によるバイナリーオプション取引に伴う損失額は、約4億9,000万ドルに上ったという。その後の2019年4月、ASICがオーストラリア国外顧客を対象に未認可もしくはライセンス未取得でサービスを提供する業者に対して警告を発令して以来、バイナリーオプション市場は急激に縮小しており、2019年の損失額は670万ドル程度に留まった模様だ。

ASICの委員長を務めるCathie Armour氏は、バイナリーオプションの商品特性は個人投資家に適合したものではなく、市場のボラティリティが高まる中、新たな規制の導入によって、有害な金融商品から個人投資家を保護する必要があると言及している。バイナリーオプションの提供を禁止する措置は18ヶ月間適用され、恒久的に採用される可能性もあるという。

ASICは個人投資家保護に向けた取り組みを積極化しており、より健全な市場が形成されることに期待したい。

release date 2021.04.08

ニュースコメント

comment

規制強化に傾くASIC


有害な金融商品から個人投資家を保護することを最優先事項に掲げるASICは、欧州証券市場監督局(ESMA)などのグローバル当局と足並みを揃える形で規制強化に傾いている。直近では、ASICは個人投資家向けCFD規制策を3月29日より適用開始しており、最大レバレッジを従来の500倍から30倍に引き下げた。他方で、アジア有数の金融市場を形成するオーストラリアでは、多くの金融サービスプロバイダーが市場開拓を試みている。例えば、CBOEがチャイエックスアジアを買収し、同国で第2位の市場シェアを握る証券取引所を傘下に収め業容拡大を図っている。また、4月9日よりチャリティーボーナスを実施するFBSはASICの認可を受け、オーストラリアでFX・CFD取引サービスを開始した。ASICが個人投資家保護に向けた取り組みを強化する中、海外FXブローカー各社が顧客基盤の維持・拡大に向けて如何なるソリューションを講じるか今後も注目したい。


Date

作成日

2021.04.08

Update

最終更新

2022.04.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

海外FXがオンラインカジノ規制の影響を受ける理由とは?出金できなくなるリスクも

2025年以降、オンラインカジノ規制の影響と見られる海外FX業者の国内送金の遅延が度々問題になっており、決済代行会社に関連したトラブルと言われています。なぜオンラインカジノ規制が海外FXに波及したのか説明するほか、今後考えられる影響も解説します。
update2025.05.28 19:00

ThreeTrader・Vantageが消えた?偽アカウントによる詐欺に注意

ThreeTraderやVantageのX(旧Twitter)公式アカウントに表示制限がかけられていることが確認されました。本記事では海外FX業者のアカウントが制限された背景や、こうした状況で注意すべき偽アカウント詐欺について説明します。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル