Select Language

FCA、LIBORの公表を2021年末に停止

FCA、LIBORの公表を2021年末に停止

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:27
FCA、LIBORの公表を2021年末に停止

update 2022.04.20 12:27

ドル建ては2023年6月30日まで一部継続公表

英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】は3月5日、ロンドン銀行間取引金利(London Interbank Offered Rate)【以下、LIBORと称す】の運営機関であるICE Benchmark Administrationなどとの協議の結果、多くの通貨及び期間においてLIBORの公表を2021年末に停止することを発表した。[1]

FCAは英ポンドとユーロ、スイスフラン、日本円の全期間に加え、米ドルの内1週間物と2ヶ月物の公表を2021年末に停止するという。ベンチマークの停止・移行に伴う混乱を回避すべく、ドルの残りの期間に関しては、2023年6月30日に公表を終了するとのことだ。同機構のCEOを務めるNikhil Rathi氏は、パネル行(リファレンス・バンク)によるレート呈示の終了と同時に、多くのLIBORの公表も停止する予定であり、市場参加者は移行計画を完了させなければならないと言及している。

銀行間無担保借入コストを示すLIBORを巡っては、複数の金融機関による不正操作が発覚したことを受け、FCAが同金利の廃止と、より透明性の高い金利指標への移行を推進している。グローバル各国当局も、銀行やアセットマネージャーなどの市場参加者に対し、LIBORの利用を停止するよう求めている状況だ。イングランド銀行(Bank of England)の総裁を務めるAndrew Bailey氏はFCAによる今回の発表について、2017年に開始したLIBORの廃止及びより健全な金融システムの構築に向けたプロセスの最終章として位置付けられると言及している。また、残された時間は限られており、各企業は直ちに対応を進め、2021年末までに移行計画を完了する必要があるという。

FCAが正式にLIBORの公表停止時期を示したことで、今後は代替指標とするポンド翌日物平均金利(Sterling Overnight Index Average, SONIA)に関連したソリューションの提供が活発化することに期待したい。

release date 2021.03.10

ニュースコメント

comment

新興フィンテック企業の利用に傾くトレーダー


度重なる不祥事を受け、伝統的金融機関の信用が失墜する一方、画期的なソリューションを提供する新興フィンテック企業が急速に顧客基盤を拡大している。例えば、市場で存在感を増すミレニアル世代から圧倒的な支持を受けるロビンフッドは2ヶ月で600万人のユーザー 獲得に成功した。ロビンフッドではシステム障害 が度々発生しているが、顧客獲得動向には大きな影響を及ぼしていない模様であり、ゲーミフィケーションを導入した取引サービスは多くの投資初心者に選好されている状況だ。また、欧州でサービスを拡充するレボリュートは、既に1,500万人以上の顧客基盤を有し、最も価値の高いフィンテック企業と評されるまでに急成長を遂げている。同社は伝統的金融機関との差別化を図るべく、両替や株式取引手数料を無料とするサービスを提供しており、多くのユーザーから好評を博している模様だ。これら新興フィンテック企業による攻勢が続く中、伝統的金融機関が顧客からの信頼回復に向けて如何なるソリューションを講じるか今後も注目したい。


Date

作成日

2021.03.10

Update

最終更新

2022.04.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

オオカミコイン(OKM)は怪しい?オオカミプロジェクトの特徴やSNSでの評判

オオカミコイン(OKM)は、オオカミカードを発行するオオカミプロジェクトの仮想通貨です。海外取引所のMEXCに上場していますが、SNS上では怪しいという声も見られます。本記事では、オオカミコインの特徴、SNSでの評判、怪しいポイントなどを紹介します。
update2025.04.11 19:00

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

仮想通貨INITの将来性は?アプリチェーン統合レイヤー1「Initia」の特徴や評判

仮想通貨INITは、複数のアプリチェーンを統合するレイヤー1ブロックチェーン「Initia」のネイティブトークンです。当記事では、INITの将来性やSNSでの評判、Initiaの特徴などを解説します。
update2025.04.24 19:00

ワールドコイン(WLD)の換金方法は?日本円に現金化する手順を解説

ワールドコイン(WLD)は、OpenAI社のCEOであるサム・アルトマン氏らが手掛ける仮想通貨プロジェクトです。登録したユーザーには、仮想通貨WLDが無料配布されます。当記事では、ワールドコインを日本円に換金する手順や、換金時の注意点などを解説します。
update2025.04.16 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30

MT4/MT5対応の通貨強弱インディケータを徹底比較!無料で使えるおすすめは?

通貨強弱インディケータを使うと各通貨の強弱が一目で分かり、初心者でも視覚的に相場状況を把握できます。この記事では、無料のおすすめインディケータを比較し、選び方や活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:30

Exnessで入出金に遅延が多発、安全に出金可能な方法は?

大手海外FX業者のExnessで、出金遅延が多発しています。遅延が発生しているのは、銀行振込で2週間以上待たされるケースもあるようです。Exnessの出金状況や安全に出金可能な方法を解説します。
update2025.04.25 19:30

MT4/MT5のローソク足の色は4つのポイントでカッコよくできる!

MT4/MT5は、自分だけのオリジナルデザインにチャートをカスタマイズできます。配色や表示設定を少し変えるだけで、補色やコントラストを意識することで、より視覚的に分かりやすいチャートにすることも可能です。この記事では、誰でも簡単にできるチャートのカスタマイズ方法を4つのポイントに分けてご紹介します。
update2025.02.12 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル