作成日
:2021.03.10
2022.04.20 12:27
ノルウェーのオスロを拠点とするAker ASA(本社:Oksenøyveien 10, NO-1366 Lysaker, Norway
)【以下、Akerと称す】は、ビットコイン(Bitcoin)エコシステムに関与する企業に投資することを目的に、新しくSeeteeと呼ばれる法人を設立した。発表によると、Akerは5億クローネ(約5,800万ドル)の資本金でSeeteeを立ち上げ、仮想通貨市場で主要な企業とパートナーシップを確立することを目指すという。これに関してAkerのCEOであるOyvind Eriksen氏は、ビットコイン関連テクノロジーがデジタル主導の経済におけるセキュリティを強化し、イノベーションに向けた新しいビジネスモデルを成立させる可能性を秘めていると言及した。既にSeeteeはブロックチェーンテクノロジー企業のBlockstreamと提携しており、ビットコインマイニング分野での事業拡大を見据えているようだ。
Blockstreamの共同創設者兼CEOであるAdam Back氏は、Akerの取り組みに関して次のようにコメントしている。
熱意を持ってビットコインエコシステムに飛び込んできたAkerは興味深い存在だと言えます。我が社はビットコインマイニングおよびサイドチェーンプロジェクトにおいてSeeteeと密接に協力し、Akerグループに利益をもたらすことができるでしょう。また、グローバルな電力インフラに関する我々の豊富な経験が業界にとって貴重な資産になると考えています。
Adam Back, Co-Founder & CEO of Blockstream - Aker ASA - より引用
欧州地域には安価な電力供給を求めて中国のビットコインマイニング企業が進出してきているが、Akerの試みがどのような変化をもたらすのか、今後も同社の動きを見守っていきたい。
release date 2021.03.10
出典元:
ニュースコメント
スウェーデンを中心に北欧諸国でフィンテック市場が拡大
北欧諸国は早くからキャッシュレス化を推進し、他国に先駆けて先進的な市場の構築を実現してきた。その中でもスウェーデンではフィンテック企業が躍進しており、革新的なテクノロジーやサービスの導入が進んでいるようだ。最近では、ストックホルムを拠点とするQredがFSAよりライセンスを取得して、小規模事業者向けのソリューションを展開しているという。その他、実験的な試みも取り行われており、チャレンジャーバンク(銀行業務ライセンスを取得し、既存銀行と同様のサービスを全てモバイルアプリ上で提供する企業)であるRockerが生体認証カード発行に向けてパイロットテストを計画している。Riksbank総裁がCBDC受け入れを進めるよう議会に要請するなど、この流れが仮想通貨市場にも波及してきているが、北欧諸国でどのような動きが見られるのか、今後も同地域での展開に注目していきたい。
作成日
:2021.03.10
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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