作成日
:2021.02.26
2021.08.31 15:31
マネックスグループ株式会社(本社:東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル25階
)【以下、マネックスと称す】の株価が、仮想通貨事業が好調なことを受けて高騰している。今月24日の報道によると、マネックスの株価は過去4ヶ月で3倍近くまで上昇しており、東京証券取引所における上場企業の普通株式で構成される東京株価指数(TOPIX)の中で、年初からの上昇率が2番目に高い値を記録しているという。マネックスのCEOである松本大氏は、元々株価が安過ぎたと指摘した上で、人々が同社を再評価し始めていると述べた。
2018年4月にマネックスはコインチェックを買収して以来、仮想通貨事業を拡大しているようだ。2020年期には約48億円の税引前利益の半分を仮想通貨事業から生み出し、その額は前年同期比で約3倍の規模に達している。これに関してSMBC日興証券のアナリストである原貴之氏は、コインチェックの収益性が急成長しており、ビットコイン(Bitcoin)価格の高騰がそれに拍車をかけているとコメントした。
今月23日、ビットコイン価格が1万ドル以上暴落したことに伴い、マネックスの株価も3.9%の下落を記録した。依然としてマネックスの株価は年換算で131%を超える成長率を維持しているが、ビットコインバブルの恩恵とも言えるこの株高はいつ頃まで継続するのか、今後も同社の動向を見守っていきたい。
release date 2021.02.26
これまで、マネックスは大規模なハッキング被害を受けたコインチェックの経営体制の見直しやセキュリティの強化に尽力し、2019年にコインチェックを金融庁に交換業者として登録することに成功している。それ以降、コインチェックはIEOを計画するなど、仮想通貨関連サービスの拡充を図りながら収益性を伸ばしているという。これに関してマネックスの松本氏は、コインチェックの取引量が減少してもそれほど赤字が出ない体質になっていると言及し、同取引所が磐石な経営基盤を確立しつつあることを示唆した。その他、マネックスは傘下企業のTradeStationを介して米国で仮想通貨取引サービスを開始するなど、世界の仮想通貨市場で精力的な動きを見せているようだ。マネックスは継続的に仮想通貨事業を拡大していく方針を示しているが、これがどのような成果につながるのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。
作成日
:2021.02.26
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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