Select Language

アブダビ証券取引所、2月14日より取引手数料を22%超引き下げ

アブダビ証券取引所、2月14日より取引手数料を22%超引き下げ

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
アブダビ証券取引所、2月14日より取引手数料を22%超引き下げ

update 2021.08.31 15:33

流動性の拡大を図る意向

アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビを拠点とするアブダビ証券取引所(本社:Ground Floor - Al Ghaith Tower Hamdan Bin Mohammed Street Al Markaziyah District Abu Dhabi, UAE[1])【以下、ADXと称す】は、2月14日より取引手数料を現行の0.225%から0.175%へ引き下げることを発表した。[2]

ADXは、向こう3年間で上場企業の時価総額を倍増する戦略の一環として、取引手数料の改定を行う方針だ。これにより、同取引所はスプレッドを縮小させ、流動性の拡大を図るという。ADXが取引手数料を引き下げるのは、過去2年間において2度目のことであり、前回は事業コストの削減を目指すGhadan 2021計画下の2019年6月に実施していた。また同取引所は、年間の取引手数料が2,000万ディルハム(UAEの通貨単位)を超えるブローカーを対象に、該当年における取引手数料の支払いを免除するインセンティブプランも策定した。

取引手数料の改定に際し、ADXの会長を務めるH.E. Mohamed Ali Al Shorafa Al Hammadi氏と同取引所のCEOを務めるSaeed Hamad Al Dhaheri氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

ADX Oneと呼ばれる戦略を通じ、我々は域内で最も競争力のある取引所としてのポジション確立を目指しております。取引コストの削減は、新たな流動性供給や上場促進、高付加価値の提供に向けた投資といった戦略を遂行していく上で必要な取り組みだと認識しております。アブダビは長期的に持続可能な成長に向け、産業構造の分散を図っております。我が取引所は取引参加者のニーズにマッチした幅広い商品・サービスを提供することで、市場機能の強化を図る考えであります。

H.E. Mohamed Ali Al Shorafa Al Hammadi, Chairman of ADX - Finance Magnatesより引用

ADXにおける全取引に適用される取引手数料の削減は、新たな機関投資家の呼び込みと豊富な流動性の供給に向けた取り組みを補完する他、最高水準のサービスを提供するという我々のコミットメントの強化に繋がるでしょう。

Saeed Hamad Al Dhaheri, CEO at ADX - Finance Magnatesより引用

ADXが取引手数料を削減し、流動性の拡大を図ることで、更なる顧客基盤の拡大が期待できそうだ。

release date 2021.02.10

出典元:

ニュースコメント

新規投資家の囲い込みを図る各国取引所

ADXはアラブ市場で2番目の規模を誇る証券取引所だ。UAEが持続可能かつ産業の分散が図られた高付加価値経済の形成を目指す中、同取引所も国家の政策と歩調を合わせ、安定した金融サービスの提供と収益の多角化を推進している。今回、ADXが取引手数料を削減し、顧客基盤や流動性の拡大を図ることも、その戦略の一環と言える。他方で、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックをきっかけに、世界各国で新規投資家が急増する中、各国の取引所がこれら投資家の囲い込みを図るべく、商品・サービスの提供を強化している。例えば、ICEフューチャーズ・アブダビがCTFCよりFBOT承認を取得し、米国を拠点とする投資家向けにマーバン原油(Murban Crude Oil)を原資産とする先物取引サービスを提供する計画である。また、CMEが日本の電力・LNG先物の上場を発表した他、SIXがテーマ型ETFを上場した。ブローカー動向に目を転じると、直近では、OANDAが欧州顧客を対象にTradingViewへのフルアクセスを再開したように、海外FXブローカー各社がグローバル戦略を積極化させている。更なるグローバルリーチの拡大に向け、各国取引所が顧客ニーズにマッチしたソリューションを提供することに今後も期待したい。


Date

作成日

2021.02.10

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル