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野村HD、スパークスと戦略的提携

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update 2021.08.31 15:33
野村HD、スパークスと戦略的提携

update 2021.08.31 15:33

非上場企業へ投資する上場投資法人を設立する意向

投資・金融サービス業を営む野村ホールディングス株式会社(本社:東京都中央区日本橋1-13-1[1])【以下、野村HDと称す】は1月14日、非上場企業へ投資する上場投資法人及び資産運用会社である野村スパークス投資顧問株式会社(仮称)【以下、野村スパークスと称す】の設立に向け、独立系運用会社のスパークス・グループ株式会社(本社:東京都港区港南1-2-70品川シーズンテラス6階[2])【以下、スパークスと称す】との戦略的提携に合意したことを発表した。[3]

近年、日本ではプライベート市場を通じたリスクマネーの調達ニーズが高まっている他、成長余力のある非上場企業の資金調達ニーズに関しては、今後も堅調に推移すると見込まれている。一方、日本の個人投資家は非上場企業の成長をサポートするためのリスクマネーを提供する投資機会が限られているという。

このような市場環境下において、非上場企業の新規株式公開【以下、IPOと称す】を含む成長支援策に強みを持つ野村HDと、非上場企業株式へ投資するベンチャーキャピタル事業を含む資産運用業務において優れた実績を誇るスパークスが提携し、投資家の資産をこれら企業の成長資金として提供できる新たなプラットフォームの構築を目指すとのことだ。今後、両社は東京証券取引所のベンチャーファンド市場に投資法人を設立すると共に、投資先の非上場企業に対して、IPOやM&A(企業の合併・買収)などの助言を行っていく方針である。尚、設立を検討している野村スパークスの資本金は4億円で、出資比率は野村HDが51%、スパークスが49%になるという。

野村HDとスパークスは、非上場企業に対する成長資金の提供にコミットし、日本の産業競争力強化を図る方針だ。

release date 2021.01.18

出典元:

ニュースコメント

盛り上がりを見せるアセットマネジメント業界

野村HDと国内外の子会社で構成される野村グループは、更なる収益源の確保に向け、伝統的な強みを持つ証券業に加え、多岐にわたる分野での取り組みを強化している。例えば、野村証券がOneStockをリリースし、同社での口座開設の有無に関わらず幅広い顧客層を対象にした資産管理アプリの提供を開始した。また、市場が急成長を遂げている仮想通貨分野においてもサービスの強化を図っており、野村HDがKomainuをローンチした他、野村総合研究所(NRI)が仮想通貨インデックスの提供を開始している。更に、野村証券がPicoやBidFXと提携し、FX事業の拡大を模索している状況だ。他方で、世界4大監査法人の一角であるPwCは、2016年から2025年までにETFを含むグローバル運用資産残高(AUM)が倍増すると予想している。更なる市場の拡大を見込み、多くの金融サービスプロバイダーがアセットマネジメント関連サービスの強化を図っている。例えば、ネット証券各社がマネックス・アクティビスト・ファンドの取り扱いを開始している他、スイス証券取引所(SIX)はRize ETFが開発したテーマ型ETFを上場した。盛り上がりを見せるアセットマネジメント業界において、野村グループを含む多くの金融サービスプロバイダーが、顧客ニーズにマッチした画期的なソリューションを提供することに今後も期待したい。


Date

作成日

2021.01.18

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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