作成日
:2020.12.29
2021.08.31 15:33
先日、ビットコイン(BTC/USD)価格は2万ドルの大台を突破したばかりだが、依然として強気な値動きを示しており、今月27日、一時的に2万8,000ドルを超えて史上最高値を更新した。
過去数日間、ビットコイン価格は2万6,000ドルを上回る値動きを見せていたが、同日、一気に2万8,000ドルラインを突破する急上昇を記録した。現在、ビットコイン価格は過去24時間で9.63%増となる2万7,604ドル付近に落ち着いている。今年に入ってからビットコイン価格は1万ドルの大台を超えて好調を維持しており、現在は年初以来275%増となり時価総額は約5,123億ドルに到達したという。
このビットコイン価格の記録的な上昇は、機関投資家の需要拡大が背景にあると考えられている。例えば、Skybridge Capitalが2,500万ドル、MassMutualが1億ドル、Guggenheimが最大5億ドルのビットコインを購入しており、同価格を後押ししているという。また、ドナルド・トランプ大統領が米議会に経済刺激策を実施するよう促しているのに加え、連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board, FRB)が量的緩和を行ってインフレを誘発していることも、ビットコイン価格にとってプラス要因となっている模様だ。
これによりビットコイン価格は年末までに3万ドルに達する可能性が出てきた。仮想通貨のベンチャーキャピタリストであるTim Draper氏は、ビットコイン価格が2022年末までに10倍になる可能性があると主張しているが、どのような推移を見せるのか、今後も同仮想通貨の動向を見守っていきたい。
release date 2020.12.29
今年11月、ビットコイン価格が1万8,000ドルの大台に迫った際、イーサリアム(Ethereum)価格は同仮想通貨の成長に遅れを取っていると指摘されていた。しかしながら今回、イーサリアム価格はビットコインに同調する形で1通貨当たり624ドルから700ドルへの高騰を記録した。これにはイーサリアムがマイニングアルゴリズムの変更を含む新しいブロックチェーンへの移行プロセスを進め、仮想通貨市場で注目の存在となっていることも影響しているようだ。実際にイーサリアムはETH2.0のステーキング契約が6億ドルを突破するなど、仮想通貨コミュニティから大きな支持を得ているという。大手仮想通貨取引所であるジェミニやバイナンスなどもイーサリアム関連のサービスをローンチしており、その開発活動を含めてサポートする意向を示しているが、これが仮想通貨市場にどのような変化をもたらすのか、今後もその動向に注目していきたい。
作成日
:2020.12.29
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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