作成日
:2020.02.11
2021.08.31 15:33
今月8日、ビットコイン(BTC/USD)価格は、大台の1万ドルを超えて最高1万176ドルを記録し、2019年10月26日以来の高値を更新した。
現在、ビットコイン価格は、1万130ドル付近まで後退しているが、24時間ベースで3%増となる水準を維持している。Adaptive Capitalの共同経営社であるWilly Woo氏によると、ビットコイン価格が1万ドルを超えた事実は、ファンダメンタルズの改善が継続していることを意味するという。また、今回の高騰でビットコイン価格は、昨年12月中旬に観測された6,425ドルの安値から3,500ドル以上の上昇を達成すると同時に、年初からは41%増となる上げ幅を記録した。
しかしながら、仮想通貨市場全体を見ると、ビットコインの占有率はここ7カ月で最低となる64%まで低下しており、アルトコインが優勢になりつつある様子がうかがえる。例えば、イーサリアム(Ethereum)は、現在、過去最高の230ドル付近で取引されており、年初から78%の価格上昇を示している。これに加え、ライトコイン(Litecoin)やバイナンスコイン(Binance Coin)などの人気仮想通貨は70%から90%、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)は120%、ビットコインSV(Bitcoin SV)は250%増となる値動きを見せているという。
最近では、プロモーション活動として、ビットコインのライトニング・トーチが38カ国以上に波及するなど、同ブロックチェーンにおける新しいテクノロジーの利用が活発になっているようだ。今年5月にビットコインは半減期を控えているため、更なる価格上昇への期待が高まっているが、どのような値動きを見せるのか、今後もその動向を見守っていきたい。
release date 2020.02.11
ビットコインが登場して以来、様々なブロックチェーンプロジェクトが仮想通貨を発行しており、仮想通貨市場全体の発展に貢献すると共に、市場シェア獲得に向けて激しい争いを繰り広げている。特にビットコイン価格が大底から1万ドルに接近した2018年5月頃には、アルトコインが仮想通貨市場を牽引し、同仮想通貨の占有率を36%にまで押し下げてるほど活発な動きを見せていた。その後ビットコインの占有率は、価格上昇に伴って回復しつつあるものの、時価総額第2位のイーサリアムが今年中のETH2.0立ち上げを公言するなど、再び主要なアルトコインを中心に、その勢いが盛り返す可能性も十分にあると言えるだろう。それに加え、先日、大手仮想通貨デリバティブ取引所のBakktが仮想通貨関連商品の拡大を示唆しているが、年初から好調な仮想通貨市場はどのような反応を示すのか、今後もその展開に注目していきたい。
作成日
:2020.02.11
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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