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PingPong、ルクセンブルク当局より電子マネー機関ライセンスを取得

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update 2021.12.21 13:00
PingPong、ルクセンブルク当局より電子マネー機関ライセンスを取得

update 2021.12.21 13:00

電子ウォレットなどの柔軟性あるサービスの提供を計画

決済業界のスタートアップ企業であるPingPong(本社:1510 Fashion Island Blvd San Mateo, CA 94404[1])は12月2日、ルクセンブルク金融監督委員会(Commission de Surveillance du Secteur Financier, CSSF)より電子マネー機関(Electronic Money Institution)【以下、EMIと称す】ライセンスを取得したことを発表した。[2]

これにより、PingPongは電子ウォレットなどの柔軟性あるサービスの提供を通じ、欧州市場での顧客基盤の拡大を図るという。

EMIライセンスの取得に際し、PingPongの共同創業者兼CBOを務めるNing Wang氏とルクセンブルクの財務大臣を務めるPierre Gramegna氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我々は、世界的なフィンテックハブとして欧州市場をリードするルクセンブルクで、EMIライセンスを取得したことを大変誇らしく思っております。これにより、我が社はアマゾン(Amazon)やイーベイ(eBay)、ウォルマート(Walmart)といった異なるマーケットプレイスを通じた既存サービスを強化することができる他、eコマースプラットフォームの枠を超えて、ビジネスモデルに柔軟性を持たせることが可能となるでしょう。EMIライセンスの取得を通じて、我々は既存の銀行システムにはない手法を用いてサービスの多角化を図ると共に、世界最高水準のクロスボーダー決済サービスを提供し、eコマース事業者をサポートする次世代型銀行としての地位確立を目指します。

Ning Wang, Co-Founder and Chief Business Officer at PingPong - PR Newswireより引用

今日、ルクセンブルクが欧州の有力な決済及び電子マネーハブとなっておりますが、私はそのハブ機能が拡大していることを喜ばしく思っております。EMIライセンスを取得したPingPongが、同国のプレゼンスを拡大させ、欧州の顧客に対してより良いサービスを提供することに期待しております。

Pierre Gramegna, Minister of Finance, Luxembourg - PR Newswireより引用

2015年に創業したPingPongは、eコマース事業者を対象としたクロスボーダー決済サービスを提供している。同社は中国と香港、米国、日本で一定のプレゼンスを確保しており、14市場における80万以上のマーチャントが同社のサービスを利用しているという。企業価値が15億ドルと試算されるPingPongは、2020年3月にユニコーン企業の仲間入りを果たすと共に、1億2,200万ドルの資金調達に成功しており、多くの投資家から高い関心を集めているフィンテック企業である。

PingPongは、世界有数のフィンテックハブを形成するルクセンブルクでEMIライセンスを取得したことにより、更なる顧客基盤の拡大に向けて今後如何なるソリューションを提供するか注目したい。

release date 2020.12.04

出典元:

ニュースコメント

フィンテック企業が攻勢を強める決済市場

ボストンコンサルティンググループ(BCG)の調査によると、グローバル決済市場は2019年から2028年までに年平均成長率5.9%で拡大するという。毎年着実な市場拡大が見込まれる決済業界は、テクノロジーの革新と相まって、有力フィンテック企業が顧客基盤の拡大に向けて攻勢をかけている分野だ。直近では、フィンテック企業のQredがスウェーデン当局よりライセンスを取得し、伝統的金融機関からの市場シェア奪還を試みている。またeToroはMarq Millionsを買収し、顧客ニーズの高いデビットカードの発行を計画している他、ZenGoは仮想通貨決済に対応可能なペイメントカードを発行する意向を示している。一方、サンタンデール銀行はWirecardの資産を買収し、フィンテック企業に対抗する最高水準の決済ソリューションの提供を目指すなど、大手金融機関の動きも活発化してきている。フィンテック企業や伝統的金融機関などによる競争が促進することで、顧客の利便性向上に寄与する画期的な決済ソリューションが提供されることに今後も期待したい。


Date

作成日

2020.12.04

Update

最終更新

2021.12.21

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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