Select Language

CME、分析ツールFX Market Profileをリリース

CME、分析ツールFX Market Profileをリリース

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
CME、分析ツールFX Market Profileをリリース

update 2021.08.31 15:33

取引の透明性向上や新たな投資機会の創出に寄与

世界最大のデリバティブ取引所を運営するCME Group Inc.(本社:20 South Wacker Drive Chicago, Illinois 60606 USA[1])【以下、CMEと称す】は、単一スクリーン上で市場価格のモニタリングに加え、上場FX先物とスポットの流動性比較などが行えるFX分析ツールとしてFX Market Profileをリリースした。[2]

FX Market Profileは、CME傘下にて電子FX取引プラットフォームを提供するEBSのFX分析ツールである、クオンツアナリティクスプラットフォーム(Quant Analytics Platform)【以下、QAPと称す】を活用するという。QAPは、取引フロー及び執行効率に関する分析情報や、パフォーマンスベンチマークを提供している。同ツールをFX Market Profileと統合することで、ユーザーは取引情報やマーケットインパクト、トレードアルファ(取引の利益額)の計算といった情報データをストリーミングすることができるとのことだ。

11種類の通貨ペアに対応したFX Market Profileを活用するユーザーは、ヒストリカルな執行クオリティの分析や、リクイディティプロバイダー(流動性供給業者)の比較を実践することが可能になるという。これにより、FXトレーダーは自身の運用成績をCMEの上場FX先物やEBSのスポット市場と比較することで、各投資戦略における最良執行を実現することができるとのことだ。

新分析ツールのリリースに際し、CMEのFX商品部門マネージングディレクターを務めるPaul Houston氏とEBSのグローバルヘッドを務めるJeff Ward氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

EBSのスポット及び我が社の上場FX先物という最大規模を誇る2市場を、単一プラットフォーム上で同時に表示させることにより、両市場の流動性プールを補完することができるでしょう。

Paul Houston, Managing Director, FX Products at CME Group - CME Group Inc.より引用

リスク管理や取引執行の観点において、FX Market Profileは最良執行の実現に寄与する他、各市場における最適な取引時間や執行効率、スリッページ、マーケットインパクトの最小化に関する情報を提供することができます。

Jeff Ward, Global Head of EBS - CME Group Inc.より引用

CMEは、取引透明性の向上や新たな投資機会の創出に寄与するFX Market Profileをリリースしたことにより、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2020.11.13

出典元:

ニュースコメント

FX分野に注力するCME

CMEはFX関連サービスの拡充を図っている。今回リリースしたFX Market Profile以外にも、同社は2020年9月にFXオプションボラティリティコンバーターを市場に投入し、顧客取引の活性化を模索している。同ツールはCMEのセントラルリミットオーダーブックからプライシングデータを抽出すると共に、期間やデルタに基づくボラティリティのグリッドポイントを作成し、主要なオプション通貨ペアのプライシング比較を可能にするという。他方で、グローバル顧客の獲得競争が激化する中、世界各国の取引所がFXを始めとする商品ラインナップの拡充を推し進めている状況だ。直近では、ICEフューチャーズ・アブダビがCTFCよりFBOT承認を取得し、米国を拠点とする投資家向けにマーバン原油(Murban Crude Oil)を原資産とする先物取引サービスを提供する計画である。また、10月のFX取引が大幅拡大したDGCXが、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルなどのローリング・フォワードを上場した他、SIXがテーマ型ETFを上場するなど、グローバル投資家を対象にしたサービスの拡充を図っている。FX分野に注力するCMEが、更なる顧客基盤の拡大に向けて如何なるソリューションを提供するか注目したい。


Date

作成日

2020.11.13

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

XMTradingが新銘柄GAUUSDを追加!取引コストはGOLDより割高か

XMTradingが新たにGAUUSDなど4種類のゴールド銘柄を追加し、グラム単位で少額取引が可能になりました。この記事では、従来のGOLDとの取引コストやスワップを比較します。
update2025.10.10 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

日本でも税率20%でビットコインのトレードが可能?IG証券がIBIT・ETHAのCFD取扱い開始

IG証券がブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、イーサリアム現物ETF「ETHA」のCFD取引を提供開始し、SNSで話題になっています。本記事では、IG証券の発表内容やSNSでの反応、国内の仮想通貨税制、海外FXとの比較などを紹介します。
update2025.10.10 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル