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Peska(ペスカ)は本当に安全?怪しすぎる運営会社と入出金リスクについて解説

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update 2025.07.23 17:18
Peska(ペスカ)は本当に安全?怪しすぎる運営会社と入出金リスクについて解説

update 2025.07.23 17:18

Peska(ペスカ)は最近になり海外FX利用者の間で、注目されるようになったオンラインウォレットです。FX業者とのコラボキャンペーンも実施していることから、利用を検討している方もいるのではないでしょうか。

しかし、Peskaの運営会社には怪しい部分があり、公式サイトに掲載されている情報と事実にいくつか矛盾も見つかっています。本記事ではPeskaを信用すると、なぜ危険なのか説明します。

Peska(ペスカ)とは?

Peska(ペスカ)はFX業者への入出金や外貨両替、ユーザー間での送金が可能なオンラインウォレットです。2024年頃からPeskaを導入する海外FX業者が増加しており、Titan FX(タイタンエフエックス)やThreeTrader(スリートレーダー)がコラボキャンペーンを実施したことで、徐々に注目されるようになりました。

Peskaの主な特徴として以下の2つが挙げられます。

  • 入金手数料は無料
  • 最短で翌日に着金

比較的手数料が低く、入金も早いことから利用者も増加しています。しかし、Peskaを利用する前にいくつか確認しておきたい注意事項があります。

入金は無料だが出金時の手数料に注意

海外FX業者に広く導入されているbitwallet(ビットウォレット)やBXONE(ビーエックスワン)とPeskaを比較すると、入出金の手数料に違いがあります。国内銀行送金でオンラインウォレットに入出金する場合、一般的に以下の流れで海外FX業者へ送金します。

オンラインウォレット入出金

国内銀行送金で入金する場合は、まずユーザーの銀行口座から収納代行業者の国内口座に送金します。その後、オンラインウォレットのアカウントに入金した額が反映されます。そこから海外FX業者への送金手続きを行うと、取引口座に反映されるという流れです。出金の際は入金とは逆の流れになります。

銀行側の振込手数料は必要ですが、Peskaとbitwalletでは入金時の手数料は無料です。今回比較した3つのオンラインウォレットの中では、BXONEだけが入金時に手数料がかかります。

決済サービス 入金手数料 出金手数料
Peska 無料 0.2% 最低880円(*1)
bitwallet 無料 1,000円(*2)
BXONE 500円 500円

Peska

入金手数料 出金手数料
無料 0.2% 最低880円(*1)

bitwallet

入金手数料 出金手数料
無料 1,000円(*2)

BXONE

入金手数料 出金手数料
500円 500円

(*1)日本円の場合です。

(*2)アカウントステータスにより変動します。

出金手数料に関してはbitwalletとBXONEでは固定料金が設定されているのに対して、Peskaのみ入金額の0.2%という変動式になっています。出金額の0.2%が880円に満たない場合は、最低額の880円の手数料がかかります。

出金額が大きくなるほど手数料も高くなるため、金額によってはPeska以外のサービスを使用したほうが手数料を抑えられるでしょう。取引額が大きいユーザーは、事前にどの程度の手数料がかかるのか確認したうえで、どのオンラインウォレットを利用するのか検討したほうが良いでしょう。

最短当日に着金するが最速ではない

ユーザーの銀行口座からPeskaに送金する場合、最短で当日に着金するため比較的スピーディに入金することができます。しかし、bitwalletと比較すると、入金が反映されるまでの時間が遅くなっています。

決済サービス 反映までの時間
Peska 最短当日
bitwallet 最短15分
BXONE 翌営業日

bitwalletの反映時間は最短15分です。SNS上では入金の反映がbitwalletより遅いとするユーザーの投稿も見られます。

そのため、スキャルピングデイトレードで取引のチャンスを見つけた際に、すぐに資金を追加したい場合、Peskaでは間に合わない可能性があります。入金スピードを重視するのであれば、実績のあるbitwalletを利用したほうが無難でしょう。

Peska(ペスカ)は安全なサービスなのか?

競合と比較して遜色のない水準のサービスを提供しているPeska(ペスカ)ですが、運営会社にいくつか不審な点があります。Peskaの利用を検討している方は注意が必要です。

運営はカナダ法人だが事実確認できず

Peskaの運営会社は、カナダ法人の「N.BRIGHT NETWORK LTD.」とされており、住所はブリティッシュコロンビア州になっています。公式サイトの情報によると、カナダの金融サービス機構(FCAC)に登録されている旨が記載されており、法人番号にはブリティッシュコロンビア州の法人であることを示すBCの番号が掲載されています。

会社名 N.BRIGHT NETWORK LTD.
住所
302-540 LAWRENCE AVENUE,
KELOWNA BC V1Y 6L7,
CANADA
法人番号 BC1341662
会社名 N.BRIGHT NETWORK LTD.
住所
302-540 LAWRENCE AVENUE,
KELOWNA BC V1Y 6L7,
CANADA
法人番号 BC1341662

しかし、カナダ当局のサイトは、日本の国税庁のサイトのように法人番号による検索はできないため、上記の内容が事実か確認できませんでした。また、N.BRIGHT NETWORK LTD.の企業サイトも見つからず、Peskaのサイト上に掲載されている情報が事実かどうかは不明です。

社屋の外観写真はフリー素材

Peskaの会社情報ページには、社屋の外観と思われる画像も掲載されています。

N.BRIGHT NETWORK LTD.社屋

サイトに掲載されている写真で画像検索すると、全く同じ画像が大量にヒットします。画像が掲載されているサイトもバラバラであることから、著作権フリーの画像を使用しているものと考えられます。

画像検索結果

さらに、GoogleマップのストリートビューでN.BRIGHT NETWORK LTD.の住所とされる場所を確認すると、掲載されているものとはまったく異なる建物が表示されます。

N.BRIGHT NETWORK LTD.ストリートビュー

まともな企業であれば、来客に備えて実際の社屋の写真を掲載するはずです。社屋の外観を知られては困ることでもあるのか、不自然な印象を受けます。

公式サイトの記載に矛盾も

Peska公式サイトのドメインにも不審な点があります。ドメインの所有者や取得時期などを確認できるwhoisという情報をチェックすると、「peska.co」のドメインは2023年6月8日に取得されたことが確認できます。管理者名や住所、連絡先などはすべて非公開になっており、N.BRIGHT NETWORK LTD.の記載はありません。

peska.coのwhois

また、非営利団体によって運営されているインターネットアーカイブサービス「Wayback Machine」で「peska.co」をチェックすると、現在のサイトが運営され始めたのは2024年以降となっています。

Wayback Machineでチェック

ドメイン自体の最も古いアーカイブは2021年12月のもので、この時期にドメインが売りに出されていた形跡があります。

2021年12月のアーカイブ

Peskaの公式サイトでは、N.BRIGHT NETWORK LTD.の設立は2012年10月とされており、ドメイン取得の日付やサイトのアーカイブが残されている時期とも大きくズレています。

ネット上では2021年以前にN.BRIGHT NETWORK LTD.が事業活動を行っていた痕跡を見つけることはできませんでした。N.BRIGHT NETWORK LTD.には不透明な部分が多く、実体がある法人なのかどうかも怪しい会社といえるでしょう。

提携企業がすべて日本人向けの業者

Peskaの公式サイトでは、海外FX業者の中でも知名度の高いTitan FX(タイタンエフエックス)やThree Trader(スリートレーダー)などと提携していることを確認できます。

Peskaの提携企業

提携先の企業はすべて日本語に対応しており、明らかに日本人をターゲットにしたサービスであると考えられます。

また、Titan FXではカナダでの利用が制限されているなど、運営会社の所在地ではサービスを利用できない企業も含まれていることから、なぜあえてカナダを選んだのか不自然な印象を受けます。

カナダのブリティッシュコロンビア州は、非居住者による会社設立の要件が比較的緩いとされ、他の州とは異なり取締役がカナダ居住者である必要はありません。あえてカナダを選んだというよりは、現地にいなくても会社を設立できるという理由だけで選んだのかもしれません。

素人制作のような低クオリティの公式Webサイト

Peskaの公式サイトは、企業のWebサイトとしてはお粗末なつくりになっています。サイトのフッターには、WordPressで構築されていることがそのまま記載されています。

WordPressは専門的な知識やスキルがなくても、Webサイトを構築できるCMSと呼ばれるシステムの一種です。WordPress自体は世界中の企業で利用されている優れたシステムですが、無料で誰でも利用できるため、素人が作成したクオリティの低いWordPressサイトも多数存在します。

Peskaサイトはフッター部分の余白が不自然に大きく、プロが作成したサイトには見えません。加えて、内容も薄く、サイトとしての使い勝手も良くありません。

Peska公式サイト

Peskaのサイトでは、安全で信頼性が高い点が訴求されています。しかし、具体的にどのようなセキュリティ対策が施されているのか記載されておらず、サイトのクオリティを見るかぎりまともな対策がとられているようには思えません。

法改正に起因する入出金リスクにも注意

Peska(ペスカ)に限った話ではありませんが、オンラインウォレットを利用する場合、入出金時のリスクにも今後は注意が必要です。

2025年6月に資金決済法が一部改正され、海外への送金を請け負う「クロスボーダー収納代行」が規制されることになりました。クロスボーダー収納代行は、資金移動業の登録を行わずに業務を行うグレーゾーンのサービスとされてきましたが、施行後は規制対象となります。

Peskaやbitwalletなどのオンラインウォレットでは、入出金の方法として国内銀行送金を採用しています。オンラインウォレットが導入している国内銀行送金は、クロスボーダー収納代行業者を介して行われるため、今後はユーザーの銀行口座からオンラインウォレットへ入金する際に、国内銀行送金が使用できなくなると見られます。

Peskaと国内銀行送金

現状、Peskaでは国内銀行送金と海外送金の2つの決済方法のみとなっていることから、施行後は海外送金でしか入出金できなくなるおそれがあります。法改正の影響は、オンラインウォレットだけではなく、海外FX業界全体に波及する可能性があります。そのため、今後は規制の影響を受けにくい仮想通貨(暗号資産)など、別の送金方法への移行を検討する必要があるでしょう。

Peska(ペスカ)の運営会社は怪しい点が多い

Peska(ペスカ)は比較的手数料が安く使いやすいサービスではあるものの、運営会社であるN.BRIGHT NETWORK LTD.は事業活動の痕跡がなく、設立時期や社屋の写真に怪しい部分も見つかっています。実態が不透明な会社のため、Peskaをメインの入出金方法として利用するのは避けたほうが良いでしょう。

加えて、今後は法改正の影響で国内銀行送金による入出金が利用できなくなるリスクもあります。クロスボーダー収納代行の規制が始まると、最悪の場合、資金を銀行口座に出金できなくなる可能性があります。

クロスボーダー収納代行が規制された場合、海外FX業者が提携している決済代行業者も影響を受けることになります。海外FX業界全体で送金方法の見直しを迫られていると言えるでしょう。

海外FXユーザーの間では、規制の影響を受けにくい送金方法として、仮想通貨が注目を集めつつあります。仮想通貨(暗号資産)を海外FX業者に送金する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。


Date

作成日

2025.03.17

Update

最終更新

2025.07.23

Myforex編集スタッフーFX担当ー

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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