作成日
:2020.07.27
2022.09.19 17:23
英国・ロンドンを拠点とする大手金融機関のStandard Chartered Bank(本社:1 Basinghall Avenue, London, EC2V 5DD
)【以下、スタンダードチャータード銀行と称す】が、FXポストトレードインフラ及び関連ソリューションを提供するCobalt(本社:Unity, Longbow House 20 Chiswell Street London, EC1Y4TW )に出資したことが明らかになった。2020年2月、スタンダードチャータード銀行はCobaltのインフラを採用しており、今回の出資を通じて、シティ(Citi)グループと並びCobalt向けの投資家リストに名を連ねる形になった。
足元の金融市場ではクレジットが過剰に付与され、システミックリスクは甚大なものになっている。このような市場環境下において、Cobaltはグローバル外為行動規範(FX Global Code, FXGC)に準拠し、全取引を単一の記録プラットフォームに集約すると共に、リアルタイムのクレジット管理を行うことで、業務費用の削減に加え、クレジットや決済、オペレーション上のリスク減少に寄与するソリューションを提供している。
同社が開発した、ポストトレード分野の高い可用性を誇る新テクノロジーを活用することにより、顧客及びカウンターパーティーは追加でリコンシリエーション(取引照合)の必要がなく、取引プロセス全体を自動化できるという。同テクノロジーはインターバンクやプライムブローカー、バイサイド投資家などに提供されており、ティア1(トップクラス)の銀行と同等の情報セキュリティ基準を採用することで、各銀行の顧客向けにも利用可能となる。
今回の出資に際し、スタンダードチャータード銀行のマクロ部門担当COOであるGareth James氏とCobaltのCEOを務めるDarren Coote氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
Cobaltのソリューションは我が社のマニュアル業務を自動化し、リスクとコストを削減すると共に、顧客サービスを向上させることから、我々のFX業務プラットフォームの根幹を成しております。今回の出資は、我が行が同社のインフラを高く評価している証しであり、Cobaltとの関係性を強化することを楽しみにしております。
Gareth James, Macro COO from Standard Chartered - Cobaltより引用
過去数か月の金融市場が混乱をきたす中、市場参加者は現行インフラがニューノーマルに適応しないことを即座に認識しました。このような市場環境下において、我が社のソリューションを活用することで、お客様は業務プロセスの効率化とコストの削減を図ることができます。我々はスタンダードチャータード銀行を最新の出資者として迎え入れ、特に新興市場に注力したサービス向上を図るべく、同行と協働することを楽しみにしております。
Darren Coote, CEO at Cobalt - Cobaltより引用
スタンダードチャータード銀行がCobaltに出資し、今後両社が如何なるシナジーを発揮するか注目したい。
release date 2020.07.27
Cobaltはクレジットの効率的管理や最適化、取引のネッティング、信頼性の高いサードパーティーとのコネクティビティソリューションなどを通じて、主要なバック及びミドルオフィス業務の大幅な効率化を図っている。また同社の費用削減分析ツールや取引データ分析を活用することにより、顧客のポストトレード業務関連費用を最大50%削減できるという。足元においてはスタンダードチャータード銀行以外にも、複数のグローバル金融機関がCobaltのポストトレードソリューションを採用している。例えば、Cobaltのインフラをドイツ銀行、XTM Markets、サクソバンクが採用したほか、シティグループもCobaltのインフラを導入している。業界のビッグプレーヤーによる採用が相次いでいることは、Cobaltが顧客ニーズへ的確に対応し、付加価値の高いソリューションを提供している証しだと推察される。大手金融機関に採用されることにより、Cobaltの知名度の向上も期待できる。規制強化により各企業のポストトレード業務の効率化が求められる中、今後更に同社のソリューションを導入する金融機関が出てくると予想される。
作成日
:2020.07.27
最終更新
:2022.09.19
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー