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ビットコイン価格、ボラティリティが過去最低レベルにまで低下

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update 2021.08.31 15:32
ビットコイン価格、ボラティリティが過去最低レベルにまで低下

update 2021.08.31 15:32

機関投資家の市場参入やアルトコインの台頭が要因となった可能性

今年3月中旬以降、ビットコイン(BTC/USD)価格は乱高下する展開を見せていたが、ここ最近、1通貨あたり1万ドルの大台を目指し始めてからは落ち着きを取り戻している。[1]

ブラック・サーズデーと呼ばれる仮想通貨価格の大暴落を背景に、ビットコイン価格は3月11日から13日の間だけで約8,000ドルから4,700ドルにまで下落した。しかしながらその後は驚異的な回復力を見せ、3月末までに6,400ドル、4月末までに9,000ドルを超える水準に到達しており、現在は大台の1万ドルをうかがう所で安定しているようだ。これを受けて直近8週間におけるビットコイン価格のボラティリティは過去最低レベルの値を記録しているという。

大手仮想通貨取引所OKExのCEOであるJay Hao氏は、ビットコイン価格のボラティリティが横ばいなことは珍しい現象だと説明し、この状況が継続する可能性は低く、次の大きな変動に向けてレンジ相場を形成しているだけかもしれないと言及した。実際に2019年4月頃にもビットコイン価格は安定を見せていたが、その際は3カ月程度で5,000ドル付近から1万3,000ドルまで急騰したという。また、HedgeTradeのCEOであるDavid Waslen氏は、このボラティリティの低下が、ビットコイン価格の方向性を示す明確な判断材料の不足によるものだと指摘すると同時に、相場の調整期間が長引けば、その後に来るブレイクアウトがより強力なものになると述べた。これに加え、カナダの仮想通貨取引所であるNDAXのTanim Rasul氏は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大による大幅下落から回復し、不確実性が排除されたことがビットコイン価格に安定をもたらしていると主張した。

別角度からの見解としてHao氏は、ビットコインがデリバティブ商品の開発などで資産クラスとして成熟しつつあることに触れ、Noble Gold InvestmentsのCEOであるCollin Plume氏も、取引インフラの拡大がボラティリティを抑制するとの意見を述べてこれに同意した。近年、ビットコインはデイトレーダーやヘッジファンドの投機対象となっているが、機関投資家の夏季休暇やボラティリティの低下が更なる冷え込みを呼んでいる可能性がある。現にビットコインの取引量は減少傾向にあり、OKExではスポット市場での取引量が半年ぶりの低水準となっているようだ。

一方、アルトコインの取引量は上昇し、大きな利益を狙うトレーダーが分散型金融(DeFi)プロジェクトの仮想通貨に目を向けているという。特にDOGEやCOMPなどのガバナンストークンが注目を集めており、COMP価格は6月中旬の1週間で約300%急上昇している。先月末には自動ポートフォリオ管理ツールを開発するBalancer LabsがBALトークンの配布を開始するなど、分散型金融プラットフォームのガバナンストークンが存在感を示しているが、これがビットコイン価格のボラティリティにどのような影響をおよぼすのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。

release date 2020.07.14

出典元:

ニュースコメント

アルトコインを対象としたデリバティブ開発が進む

これまで仮想通貨市場ではビットコインに焦点を当てた投資商品が数多く開発されてきたが、市場の成熟と共に、その対象が主要なアルトコインにまで拡大し始めている。今年に入ってOKExはイーサリアムオプションの提供を開始しており、取引量が低下したビットコインオプションの穴を埋めているという。これに加え、大手海外FX・CFDブローカーであるFXCMはライトコインCFDの取引サービスを開始し、仮想通貨トレーダーのニーズに応えようとしているようだ。現在、米国ではアルトコイン先物の実現可能性が検証されているが、商品先物取引委員会(Commodity Futures Trading Commission, CFTC)のHeath Tarbert会長は仮想通貨の明確な定義が必要だとの見解を示している。世界最大の仮想通貨市場を抱える米国でアルトコイン先物がローンチされれば、アルトコインの取引量は爆発的に増加する可能性があると言えるだろう。


Date

作成日

2020.07.14

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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