Select Language

マレーシア証券委員会、電子プラットフォームを通じた金融商品の提供を推進

マレーシア証券委員会、電子プラットフォームを通じた金融商品の提供を推進

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.13 13:32
マレーシア証券委員会、電子プラットフォームを通じた金融商品の提供を推進

update 2022.01.13 13:32

電子サービス業者を認定市場運営者として登録する必要性

マレーシア証券委員会(Securities Commission Malaysia)は5月5日、電子ウォレットもしくは電子決済サービス業者が提供するオンラインプラットフォームを通じて、投資信託などの金融商品の提供を推進する方針を明らかにした。[1]

マレーシア証券委員会は、認定市場運営者(Recognized Market Operator)【以下、RMOと称す】としての登録や発行体要件などを定めたガイドライン(Guidelines on Recognized Markets)に電子サービスプラットフォーム(E-Services Platform)の章を新たに設けた[2]。これにより、電子ウォレットもしくは電子決済業者はCapital Markets Services Licence【以下、CMSLと称す】保有法人と提携し、投資家に金融商品を提供できるようになるという。これらの業者はRMOとしての登録申請書を同委員会に提出する前に、現在監督を受けている他の業種の規制当局から事前承認を得る必要があるとのことだ。

マレーシア証券取引委員会の委員長であるDatuk Syed Zaid Albar氏は、同国で取引する全ての市場参加者に対する市場アクセスを向上させるべく、革新的なデジタルソリューションの開発を推進しているという。また、電子サービスプラットフォームを導入することにより、既に投資家の間で人気の高まっている金融商品を広く提供できるようになるとコメントしている。加えて、同委員会は2020年4月16日にバーチャルプレスカンファレンスを開催した際、オンライン取引口座数の拡大を確認したほか、CMSL保有法人がデジタルチャネルを通じた金融商品・サービスの提供を試みているとの認識を示している。

尚、グローバル金融サービスプロバイダーのデジタルソリューション関連の動向に目を転じると、三井住友FGとSBIが提携したほか、ROinvestingがACミランと提携し、それぞれデジタル領域のサービス強化を模索している状況だ。マレーシアでは、電子ウォレットもしくは電子決済業者によるRMO登録が5月5日より開始されている。画期的なデジタルソリューションを活用することで、同国の金融市場がより活性化することを期待したい。

release date 2020.05.07

出典元:

ニュースコメント

新型コロナ禍で低迷するマレーシアリンギット

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、マレーシアの通貨リンギットの対ドル相場は一時1ドル=4.44リンギットに下落し、約3年ぶりの安値圏で推移している。需要減少により輸出が低迷すると共に、原油価格の下落を受け、同国の歳入の2割ほどを占める石油関連収入の減少も懸念されている。また、新型コロナ禍における巨額の景気刺激策が財政悪化に繋がるとの見方も浮上しており、リンギットは浮上のきっかけをつかめていない状況だ。一方で、マレーシアの新型コロナウイルス感染症対策としては、マレーシア証券委員会がライセンス企業への追加救済措置を発表したほか、同国政府が国内総生産(GDP)の16%に相当する追加景気刺激策を発動している。また、5月5日にはマレーシア中央銀行(Bank Negara Malaysia)が2020年に入って3回目となる政策金利の引き下げを実施するなど、新型コロナウイルスの影響を受ける同国経済を下支えすべく、政府及び規制当局が一体となって矢継ぎ早に支援策を講じている。新規感染者数については、十分に抑えられている模様であり、5月4日には活動制限令(MCO)が緩和され、更に同月23日頃にはイスラム教徒が断食を行うラマダンが終わる。経済活動の再開が進む見込みのラマダン明け後に、マレーシアの経済及びリンギットが如何なる回復軌道をたどるのか注目したい。


Date

作成日

2020.05.07

Update

最終更新

2022.01.13

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル