Select Language

CME、新たな金先物商品のリリースを発表

CME、新たな金先物商品のリリースを発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
CME、新たな金先物商品のリリースを発表

update 2021.08.31 15:33

受渡しサイズや商品間スプレッド取引などの選択肢を提供

世界最大のデリバティブ取引所を運営するCME Group Inc.(本社:20 South Wacker Drive Chicago, Illinois 60606 USA[1])【以下、CMEと称す】は3月24日、トレーダーの取引の柔軟性を高めるべく、新たな金先物商品をリリースすることを発表した。[2]

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、海外FXブローカーやリクイディティプロバイダー(流動性供給業者)が、金商品取引の流動性枯渇に苦しんでいる状況だ。このような市場環境下、CMEは100トロイオンスと400トロイオンス、及び1キログラムの金地金を含む新たな金先物商品取引において、受渡しサービスを拡充させるとのことだ。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の業務規程の下、同商品はCMEのグローベックスを通じて取引が可能となり、CMEクリアポート(ClearPort)を通じた清算を行う模様である。現在、CMEは当局からの承認待ちの状態であることから、金先物商品のリリース日を明らかにしていないものの、今週後半には詳細を発表する計画だという。

新たな金先物商品のリリースに際し、CMEのシニアマネージングディレクター兼コモディティ・オプション商品部門グローバルヘッドを務めるDerek Sammann氏は以下のようにコメントしている。

これまでに経験したことのない市場環境下にある現在は、我が社と取引する世界中のお客様の間で多岐にわたる現物商品の受渡しニーズが高まっております。金先物商品の受渡しサイズや商品間スプレッド取引などの選択肢を提供することで、現物受渡し管理の柔軟性を最大限高めることができると考えております。

Derek Sammann, Senior Managing Director and Global Head of Commodity and Options Products, CME Group - CMEより引用

コモディティ取引需要が供給を大きく上回る状況下において、CMEは新商品の発表を行った形だ。実際に、スプレッドが大きく拡大しており、リクイディティプロバイダー各社は金商品のプライシング提供に苦慮している。Alpariを始めとする一部の海外FXブローカーは、全ての金や銀商品取引を決済のみ対応している状況である。尚、英国の有力経済紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)は3月24日、新型コロナウイルスのパンデミックを受け、金地金の供給が滞る一方で、金とトイレットペーパーを求め、強い買い需要が見られると報じている。

CMEは顧客ニーズに即した金先物商品を提供することで、更なる顧客満足度の向上が期待できそうだ。

release date 2020.03.27

出典元:

ニュースコメント

コロナショックで混乱が生じるマーケットメイキング機能

新型コロナウイルスのパンデミックを受け、CMEやナスダック(Nasdaq)がトレーディングフロアを閉鎖する決断を下したほか、NYSEも立会場を一時閉鎖し、電子取引への全面切り替えを行っている。各金融機関は、コモディティトレーダーの在宅勤務やDRサイト(緊急時の代替拠点)での業務遂行を強いられるなか、マーケットメイキング(値付け)機能が低下している模様であり、市場では流動性枯渇問題が生じているようだ。実際に、僅かな売買でも値が飛ぶ場面が散見されている。新型コロナウイルス動向を巡っては、EU各国の規制当局が空売りを禁止したほか、ESMAが通話録音に関する声明文を公表するなど、グローバル各国当局が矢継ぎ早に対応策を講じている状況である。混乱が続く金融市場下においては、CFH Clearingのように、Your Bourseと提携しリクイディティハブを活用した流動性供給を行うなど、豊富な流動性供給サービスを提供する海外FXブローカー動向にも注目したい。


Date

作成日

2020.03.27

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

日本円ステーブルコインJPYCが発行へ!海外FXの入出金に活用できるか

2025年8月、金融庁が日本円ステーブルコインJPYCを承認しました。海外FXユーザーの中には、海外FXの入出金にJPYCを活用できるのでは?と期待している方もいるのではないでしょうか。本記事では、海外FX入出金でのJPYCの活用例や今後の展望などを考察します。
update2025.08.28 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル