Select Language

ニューヨーク証券取引所、トレーディングフロアを一時閉鎖

ニューヨーク証券取引所、トレーディングフロアを一時閉鎖

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
ニューヨーク証券取引所、トレーディングフロアを一時閉鎖

update 2021.08.31 15:33

3月23日(月)より電子取引へ全面切り替え

グローバル証券取引所や清算機構などを運営するIntercontinental Exchange, Inc.(ICE)傘下のNew York Stock Exchange(NYSE, 本社:11 Wall Street New York, NY 10005[1])【以下、ニューヨーク証券取引所と称す】は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、一時的にトレーディングフロアを閉鎖し、3月23日(月)より電子取引へ全面的に切り替える決断を下した。[2]

ニューヨーク証券取引所によると、この決定はニューヨークのNYSEアメリカン(NYSE American)や、サンフランシスコのNYSEアーカ(NYSE Arca)にも適用されるとのことだ。既にCME Groupとナスダック(Nasdaq)はトレーディングフロアを閉鎖しており、電子取引システムへの切り替えを行っている。尚、主要取引所のトレーディングフロアが閉鎖されるのは2001年9月以来だという。

ニューヨーク証券取引所は3月9日の週、トレーディングフロアの閉鎖を決断しかねていたものの、トレーダーと同社職員に対して新型コロナウイルスの陽性反応が出たことを受け、電子取引への切り替えを行ったという流れだ。更に、フロアへの見学者やオープニング・クロージングベルを鳴らす企業経営陣、及びVIPも立ち入ることが禁止されている。尚、同取引所はトレーディングフロアの再開日は決めておらず、電子取引システムにおける取引量の増加によるボラティリティの急上昇が予想されている模様だ。

トレーディングフロアの閉鎖に際し、ニューヨーク証券取引所の社長であるStacey Cunningham氏は以下のようにコメントしている。

我が取引所が誇るトレーディングフロアは、発行体と投資家に対してユニークな付加価値を提供してきましたが、全ての市場参加者にサービスを提供すべく、全面的に電子取引への切り替えを行います。我々はトレーディングフロアが再開するまで電子取引サービスのみ続ける意向であります。トレーディングフロアの閉鎖という予防策を講じましたが、通常時間通りに我が取引所の全ての市場が開き、投資家が取引できると確信しております。

Stacey Cunningham, president of the New York Stock Exchange - ICEより引用

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、グローバル当局及び各国金融機関が急ピッチで対応策をまとめているが、ボラティリティの高まりを背景に、トレーダーは引き続き資金管理を徹底させる必要がありそうだ。

release date 2020.03.20

出典元:

ニュースコメント

新型コロナウイルス動向を巡り混乱する金融市場

ニューヨーク証券取引所が閉鎖されるのは稀なことであり、2012年に発生したハリケーン・サンディ(Sandy)による災害以来だという。同取引所が電子取引への全面切り替えを決断したのは、パンデミックと評される新型コロナウイルスの感染が米国中に拡大するなか、複数の企業が在宅勤務をすることを決めた後になる。225年以上の歴史と伝統を誇り、世界を代表する証券取引所が苦渋の選択を迫られたのであろう。新型コロナウイルス動向を巡り、ニューヨーク証券取引所では連日にわたりサーキットブレーカーが発動し取引が停止され、グローバル株式やFX、コモディティなど様々なアセットクラスが下落しており、多くの投資家がドルへの換金を急いでいる模様である。米国のみならず欧州では、ESMAがネットショートポジションの報告を要請したほか、ESMAがTRVレポートを公表するなど、規制当局が積極的に金融市場の安定化に向けた策を講じている状況だ。他方で、INTLがGAINを買収するなど、トレーディング業界においては再編がにわかに進んでいる。新型コロナウイルス動向に加え、規制強化や業界再編など市場環境が目まぐるしく変化しており、海外FXブローカー各社は柔軟な経営姿勢が求められそうだ。


Date

作成日

2020.03.20

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル