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モーニングスター、ブロックチェーン上で発行された証券を格付け

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update 2021.08.31 15:28
モーニングスター、ブロックチェーン上で発行された証券を格付け

update 2021.08.31 15:28

米飲食チェーン企業がセキュリティトークンでの資金調達を実現

大手格付け会社のDBRS Morningstar(本社:DBRS Tower 181 University Avenue, Suite 700, Toronto, ON M5H 3M7[1])【以下、モーニングスターと称す】は、ブロックチェーン上で発行された証券に対する初めての格付けを公開した。[2]

メディアの報道によると、Fatburger(ファットバーガー)を始めにBuffalo'sやPonderosa Steakhouseなどの飲食チェーンを全米に展開するFAT Brandsは、3,970万ドルの資金調達の一環としてイーサリアム(Ethereum)のブロックチェーン上でERC-20ベースの債務証券を発行したという。これに対してモーニングスターは、イーサリアムを利用することで証券情報へのアクセスを高速化し、透明性を高めると評価しており、FAT Brandsが発行した2,000万ドル分のクラスA債権に「BB」、1,970万ドル分のクラスB債権に「B」と格付けした。

今回、FAT Brandsはブロックチェーン上で債務証券を発行するにあたり、米ドルに連動するステーブルコインであるCDGを媒体にした。このスキームでは、スマートコントラクトを介して投資家にセキュリティトークンが配布されると同時に、信託者であるUMB銀行(UMB Bank)から4,000万ドル相当のCDGがFAT Brandsに供給されている。FAT Brandsの債権は平均7.75%の固定金利が適応されており、ブロックチェーン上で発行された分に関しては、四半期ごとに同プラットフォームを通して支払いが行われるようだ。この資金調達モデルを実現したCadenceは、ブロックチェーンが証券の所有権自体を管理できる訳ではないと説明しているが、同社のCEOであるNelson Chu氏は、これが格付けされたデジタル証券を活用した初めての成功例だと述べた。

FAT BrandsのCEOであるAndrew Wiederhorn氏は、今年末までに同社が総額5億ドルの資金調達を目指している事実を明かし、更に別のプロジェクトも進めていることを言及した。既にFAT Brandsは400件のフランチャイズ契約を結んでおり、200件の新規契約を獲得する計画を立てているが、同社の試みが業界にどのような影響を与えるのか、今後もその動向を見守っていきたい。

release date 2020.03.11

出典元:

ニュースコメント

世界各国でセキュリティトークンの実用化が加速

仮想通貨やブロックチェーン技術が普及して以来、世界各国でセキュリティトークンの研究開発が進められてきたが、最近ではその成果が具体的な形として現れ始めている。例えばシンガポールでは、証券トークンプラットフォームのiSTOXがMASの承認を受けて正式始動するなど、STO(セキュリティトークンオファリング)を通じた資金調達を可能にする環境が整いつつある。また日本では、多数の日系企業が出資するSecuritizeがBUIDLを買収し、同社のセキュリティトークンプラットフォームおよび関連ソリューションをグローバル市場へと展開しようと試みているようだ。これに加え、金融業界でもMUFGがSRCを設立するなど、企業の活動が広がりを見せているだけに、今後はセキュリティトークンの実用化が加速していく可能性があると言えるだろう。


Date

作成日

2020.03.11

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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