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MetaQuotes、MT5ビルド2340でSQLiteとPythonを積極活用

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update 2021.08.31 15:28
MetaQuotes、MT5ビルド2340でSQLiteとPythonを積極活用

update 2021.08.31 15:28

アルゴリズム取引機能の向上に寄与

ロシアのソフトウェア会社MetaQuotes Software Corp.【以下、MetaQuotesと称す】は、MetaTrader5【以下、MT5と称す】取引プラットフォーム上でSQLiteとPythonを積極活用し、アルゴリズム取引機能の向上を実現したことを発表した。[1]

これにより、MT5を利用するトレーダーは、同プラットフォームからダイレクトにSQLiteを活用することができるようになり、サードパーティーのプログラムを使用せず、複数のデータベースの作成及び接続や各種テーブルの閲覧、トランザクション処理のロールバックなどを行うことが可能になるとのことだ。MT5とSQLiteの機能を統合することで、トレーダーはMQL5(MetaQuotes Language5)に対応したビッグデータを活用し最大限の運用パフォーマンスを発揮することができるという。C言語を使用するSQLiteはデータの検索をスムーズに行えると共に、タスク処理を効率的に実践することも可能だ。また、複雑なループやサンプリングの必要がなく、投資の意思決定の際に利用する統計データの収集及び編集は非常にシンプルに行えるほか、包括的な投資分析を遂行するための取引履歴の整理にも寄与するという。

Pythonには機械学習やプロセス自動化、データ分析、ビジュアライゼーションなどのマルチプルライブラリを実装していることから、トレーダーにとっての利便性が大きく向上している模様だ。同ツールのスクリプトを起動するには、標準的なMQL5アプリと同様にチャート上にドラッグするだけで良い。これにより、MT5上で緻密な投資分析のみならずトレーディングオペレーションの効率化を図ることができるという。

トレーダーは、複数のシミュレーションテストを通じて、自身に最適なストラテジーを用いるEA(エキスパートアドバイザー)をより容易に探し出すことができるようになったとのことだ。またユーザーは、自身の取引アカウントや指値注文数及び保有ポジション数の最大値の設定に加え、マージンやポジション会計システム、手数料などの管理も可能になるという。更に、MQL5アプリはより迅速に起動できるほか、市場スキャナーのテスター機能の向上も実現させたとのことである。MetaQuotesがMT5の取引機能を高めることで、より多くの海外FXブローカーからの導入が期待できそうだ。

release date 2020.03.05

出典元:

ニュースコメント

存在感を増すアルゴリズム取引

AIや機械学習などのテクノロジーの革新に伴い、アルゴリズム取引がFXや株式などの金融の世界に浸透しつつある。そもそもアルゴリズム取引とは、事前に設定された条件に則って、機械的に売買を繰り返す取引のことを指す。米国の代表的な株価指数であるダウ工業株30種平均株価が数分間に9%下落するなど、しばしばフラッシュクラッシュの要因として挙げられ、市場における影響度が日に日に増していることがうかがえる。他方で、機関投資家のみならず、個人投資家の間でもアルゴリズム取引を利用する者が増加傾向にあるという。幅広い顧客層のニーズに対応すべく、MetaQuotes以外にも多くの金融サービスプロバイダーが同取引関連サービスの強化を図っている状況だ。例えば、JPモルガンチェースが次世代型FXアルゴリズム取引ツールを開発したほか、APEX:E3がマルチアセット取引分析プラットフォームをリリースし、独自アルゴリズムを活用することでリアルタイムに数千か所の市場分析を可能にした。また、米国でコピートレードプラットフォームをリリースしたズールトレードは、アルゴリズム取引ソフトウェアを活用した効率的なマッチメイキング機能を開発している。今後も各金融サービスプロバイダーが、トレーディングエクスペリエンスの改善に寄与する画期的なアルゴリズム取引ソリューションを開発することを期待したい。


Date

作成日

2020.03.05

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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