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スタシス、金融機関向けの仮想通貨ウォレットをリリース

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update 2021.08.31 15:28
スタシス、金融機関向けの仮想通貨ウォレットをリリース

update 2021.08.31 15:28

安全性の高いスキームで仮想通貨関連サービスの導入を促す

ステーブルコインを運用するStasis(本社:Portomaso Tower Annex, Level 7, Vjal Portomaso, St. Julians, STj 4011, Malta[1])【以下、スタシスと称す】は、仮想通貨を取り扱う金融機関向けに、SEPA(Single Euro Payments Area)に対応した仮想通貨ウォレットをリリースした。[2]

この新しい仮想通貨ウォレットはStasis Walletと呼ばれ、金融機関にゲートウェイ機能を提供し、仮想通貨を取り扱うことを可能にするという。Stasis Walletに関して、スタシスの共同創設者兼CEOであるGregory Klumov氏は、規制やセキュリティ上の懸念無しに、仮想通貨関連サービスを導入することができるとコメントしている。具体的にStasis Walletを採用すれば、クライアント企業が抱えるエンドユーザーは、主要な仮想通貨およびスタシスのステーブルコイン、EURSを銀行口座から直接取引できるようになるようだ。

また、Klumov氏は、この仮想通貨ウォレットが非カストディアルソリューションであると説明しており、バランスシートの健全化や資産管理リスクの最小化に役立つ可能性があると主張している。スタシスによると、同社はGlobitexを含む仮想通貨サービスプロバイダー2社と提携し、リトアニア銀行(Lietuvos Bankas)などのEU(欧州連合)加盟国の中央銀行で資産管理を行うことを実現したという。このスキームは一般的な商業銀行で資産管理を行うよりも安全性が高く、2008年の金融危機のように銀行システムへの信頼が失われた時にも有効だと考えられる。

特に欧州では南部地域の国々が破産寸前に追い込まれるなど、金融危機の影響を大きく受け、ギリシャやキプロス国内に銀行口座を保有する者が資産を失った経緯がある。欧州圏内では銀行が倒産した場合、口座に保有される資産は、最大10万ユーロ(約11万7,000ドル)までしか補償されない。Klumov氏は同社のソリューションであれば、資産を危険に晒すことはないと豪語しているが、クライアントとなる金融機関はこれをどう評価するのか、今後も同社の動きに注目していきたい。

release date 2020.03.05

出典元:

ニュースコメント

様々な分野で非カストディアルサービスが誕生

これまで仮想通貨業界では、ハッキングや秘密鍵の紛失などへの対応が課題となっていたが、近年その解決策のひとつとして様々な分野で非カストディアルサービスが誕生しているようだ。昨年3月には、資産管理を取引所に委ねるべきではないとの考えから、米ニュージャージー州を拠点とするLGO Groupがビットコインの現物取引を非カストディアル型のプラットフォームで開始している。また、仮想通貨ウォレットの分野では、ZenGoがリブラ対応のウォレットを公開し、容易に管理可能且つ現実的な非カストディアルサービスとして注目を集めた。これらのソリューションと比較してスタシスの仮想通貨ウォレットは、パートナー企業および中央銀行を利用することで、カストディの問題を乗り越えようとしているが、同社の新しい試みは受け入れられるのか、今後も仮想通貨市場での展開を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.03.05

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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