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LINE、米国で仮想通貨取引所のBITFRONTを開設

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update 2021.08.31 15:28
LINE、米国で仮想通貨取引所のBITFRONTを開設

update 2021.08.31 15:28

LVC USAを通じて全世界に向けて取引サービスを展開

メッセージングアプリを運用するLINE(ライン)グループ【以下、LINEと称す】は、傘下の米国法人であるLVC USAを通じて、同国でBITFRONTと呼ばれる仮想通貨取引所を開設することを発表した。[1]

LINEの発表によると、ブロックチェーン関連事業を手がけるLVC株式会社【以下、LVCと称す】の米国法人であるLVC USAは、BITFRONTのオペレーション業務を担当し、仮想通貨と法定通貨および仮想通貨ペアの取引サービスを全世界に向けて提供するという。BITFRONTのローンチに関して、LVCのCEOであるYoungsu Ko氏は、ブロックチェーンおよび仮想通貨普及への大きな飛躍であると言及しており、同社がそのアクセス環境を引き続き拡大して行く意思があることを示した。

これに伴って、2018年7月にシンガポールで開始したLINEの仮想通貨取引所BitBoxを廃止するなど、同社は組織の再編を図っているようだ。BitBoxもBITFRONTと同じく全世界に向けてサービスを展開していたが、ライセンスの問題で米国と日本はその対象外となっていた。しかしながら昨年、LINEは金融庁のライセンスを取得し、日本国内でBitMaxという名称の仮想通貨取引所を立ち上げている。今回、LINEはBITFRONTにBitBoxのサービスを統合する形で、結果的により有利なスプレッドや流動性を提供することが可能になったという。

BITFRONTは現在、ビットコイン(Bitcoin)、イーサリアム(Ethereum)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)、テザー(Tether)、LINEのネイティブトークンであるLINK(リンク)トークンの5種類の仮想通貨を取り扱っている。BITFRONTは、新規獲得のために銀行送金で入金したユーザーを対象に、取引手数料を無料にするキャンペーンを行なっているが、LINEの試みは成功するのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。

release date 2020.03.03

出典元:

ニュースコメント

Zホールディングスとの経営統合で変化が期待されるLINE

昨年末、LINEはZホールディングス(旧ヤフージャパン)との経営統合に合意し、最終的に今年10月にそのプロセスが完了することが予想されている。この統合は、世界で戦えるAIテックカンパニーを日本に誕生させることを目的に、Zホールディングスの親会社であるソフトバンクが仕掛けたという。両社の主要な事業であるメッセージングサービスやEコマースなどでのシナジーが期待されているが、仮想通貨関連事業にも少なからず影響があると考えられる。実際にLINEがLVCを軸に仮想通貨関連事業を展開する一方、Zホールディングスは、子会社のZコーポレーションがバイナンスと提携するなど、仮想通貨市場で全く別の動きに出ている状況だ。今の所、この経営統合は両社の仮想通貨関連事業に具体的な変化をもたらしていないが、将来的にどのような形でその成果が現れるのか、今後もLINEおよびZホールディングスの動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.03.03

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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