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ESMA、サステナブルファイナンス関連の戦略レポートを公表

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update 2022.01.24 16:58
ESMA、サステナブルファイナンス関連の戦略レポートを公表

update 2022.01.24 16:58

透明性義務やESG投資などの優先事項を策定

欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】は2月6日、環境(Environment)と社会(Social)及びガバナンス(Governance)【以下、ESGと称す】要素を業務の中核に据えた運営を目指すサステナブルファイナンス関連の戦略レポートを公表した。[1]

戦略レポートの公表に際し、ESMAの局長を務めるSteven Maijoor氏は以下のようにコメントしている。

現在の金融市場は、投資家がグリーンファイナンスや社会的責任投資に関心を示しているほか、サステナビリティという要素が投資のリスク、リターン、価値に大きな影響を与えております。当局は、投資プロセスの全体を監督しているため、サステナブルファイナンスの拡大をサポートすると共に、投資家保護や安全性且つ秩序ある金融市場の構築に寄与するというユニークな存在であります。

Steven Maijoor, Chair of ESMA - ESMAより引用

ESMAは、透明性義務やグリーンボンドのリスク分析、ESG投資、各国当局のESG要素を踏まえた監督実務基準の一致、タクソノミー、監督を主要な優先事項に定めた。具体的には、サステナビリティ・ディスクロージャー・レギュレーションを基にした透明性義務に関する規制フレームワークの構築や、欧州銀行監督局(EBA)及び欧州保険年金監督機構(EIOPA)と協働した技術的基準の策定、サステナブルファイナンスの傾向やリスク、脆弱性に関するレポーティング、グリーンボンドやESG投資、排出量取引関連のインディケータの作成を挙げている。また、ストレステストを踏まえた気候変動関連の金融リスク分析データの活用や、グリーンウォッシングと不適切販売の削減及び非金融関連情報の透明性と信頼性の確保、サステナブルファイナンス・プラットフォームへの参画、ESMAが直接監督するESGガイドラインの策定などにも重点的に取り組む方針だ。

ESMAの業務領域は、証券の発行体から投資ファンド、投資会社、個人投資家に至るまでの投資プロセス全体に及んでいる。EU(欧州連合)は、既にサステナブルファイナンスを推進するための10項目からなるアクションプランを採択しているが、ESMAはサステナブルファイナンス関連の目標の達成に向け、必要に応じてEUをサポートしていく意向だ。また同局は戦略プランの実施に向け、各国当局の協調を推進させる組織としてコーディネーションネットワークを設立した。同ネットワークは、各国当局者とESMAの専門家で構成され、数か月後に立ち上げられるワーキンググループからのサポートも受けるという。

尚、ESMAは各常設委員会の委員長を任命したほか、ESMAはTRの取引データガイドラインを公表した。更に、ESMAはAIF関連レポートを公表するなど、新たな規制フレームワークの構築に向けた動きを活発化させている。そして今回、市場からの注目度が高いサステナブルファイナンス関連のレポートを公表したことで、ESMAが今後如何なる規制策を打ち出すか注目したい。

release date 2020.02.10

出典元:

ニュースコメント

拡大するESG投資に注目

企業経営のサステナビリティを投資評価基準に加えたESG投資が活況を呈している。中でも、資金使途を環境ビジネスに限定したグリーンボンドの発行は急拡大しており、2019年には27兆円を超え過去最高を更新した模様だ。背景としては、2015年9月に国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されたことを受け、世界各国の年金基金や大手アセットマネジメント会社などの機関投資家を中心として、サステナビリティに基づく投資を拡大させていることが挙げられる。日本でもGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、ESG投資を拡大させている状況だ。バイサイド投資家やグローバル企業にとって、ESGは無視できないテーマになっていることから、今後も環境と社会及びガバナンスの視点を踏まえたソリューションの提供が求められている。そのため、海外FXブローカーがESG要素を考慮したマーケティング戦略や戦略的提携を打ち出すと予想される。


Date

作成日

2020.02.10

Update

最終更新

2022.01.24

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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