作成日
:2020.01.29
2021.08.31 15:29
MIT Bitcoin Clubの代表であるJames Lovejoy氏は、ビットコイン(Bitcoin)から派生したビットコインゴールド(Bitcoin Gold)【以下、BTGと称す】のブロックチェーンが51%攻撃を受け、7,167通貨(7万2,000ドル相当)の二重支払いが発生していることを報告した。
Lovejoy氏によると、今回、BTGのブロックチェーンは再編成と呼ばれるプロセスで分岐が発生しており、ある特定のマイナーが双方のブロックを生成していたことがわかっているという。また、Lovejoy氏はこの再編成のコストが約0.2BTC(1,700ドル)程度だと算出し、マイニング報酬でこの費用を賄うことができるため、二重支払いで獲得した資金が現金化できなくても、犯人はブレークイーブン以上の成果を得た可能性が高いと分析している。
これに対してLovejoy氏は、二重支払いの損益分岐点が低すぎることを指摘しており、BTGの51%攻撃に付随する予算的制約を拡大すべきだと言及した。具体的には、マイニングの難易度を上昇させることや仮想通貨取引所での入出金の確認を数十ブロック単位で引き上げる必要があると言えるだろう。既に大手取引所のバイナンスは、BTGの出金確認を20ブロックに変更したという。
NiceHashのアルゴリズムを採用するBTGは、汎用的なGPUでマイニング可能な仮想通貨として2017年に誕生したが、以前からBTGはハッカーの標的にされており、翌年5月には51%攻撃を受けて1,800万通貨が二重支払いされている。BTGのネットワークが脆弱性を抱えていることは間違い無いと言えるだけに、今後、同プロジェクトが何らかの対策を講じることに期待したい。
release date 2020.01.29
51%攻撃は、ブロックチェーンを攻撃する手法として仮想通貨市場で広く利用されており、これまでにVergeやElectroneum、VertcoinなどのネットワークもBTGと同様の被害を受けた経験があるという。ハッシュレートが不十分な仮想通貨のブロックチェーンが51%攻撃の標的となるケースが多く、過去にはイーサリアムクラシック(Ethereum Classic)が被害を受けたことで、大手取引所のコインベースがサービスを停止する事態に陥っている。これに対して各仮想通貨プロジェクトは、ハッキング耐性を持つマイニングアルゴリズムを採用するなど、システムの改善を図っているものの、依然としてその被害はなくならない。Googleの量子コンピュータが登場した場合、ほとんどの仮想通貨が機能しなくなる可能性があると懸念されているが、仮想通貨コミュニティはこの状況をどのように見ているのか、今後も仮想通貨市場の動向に注目していきたい。
作成日
:2020.01.29
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー