ビットコインゴールド、既にハッカーの標的に

10月25日、ビットコイン（BTC）のハードフォークは、予定より8時間早めて実施され、新たな通貨、ビットコインゴールド（BTG）が誕生した。ビットコインゴールドは、誕生後早くも、既にハッカー攻撃を受けていることが明らかになった。

サイバーセキュリティ対策部門によれば、クラウドサイトで大規模なDDoS攻撃（複数のコンピューターから標的のサーバーに大量の処理負荷を与えることでサービス停止状態へ追い込む手法）に直面しており、毎分1,000万件のリクエストが送られてきているという。同部門は、すべてのIPアドレスを禁止するなど、すぐに対策を行うことを約束しているが、長期的な影響をもたらす可能性のある攻撃に、投資家の注目が集まっている。

仮想通貨プロバイダーの多くは、不透明さや不完全なコード、セキュリティ上の不安を要因に、ビットコインゴールドをサポートしない姿勢を表明している。

ビットコインゴールドは、マイニングを分散させることを目的に開発された仮想通貨で、ビットコインのコンセンサスアルゴリズム（合意方法）であるプルーフ・オブ・ワークを現行のSHA256からEquihashに変更することで、多くの人がマイニングに参加しやすくなるようマイナーの力を分散させている。

ハードフォーク後、ビットコインゴールドの付与を目的とした買いが進み、価格を押し上げていたビットコイン（BTC/JPY）は、ハードフォーク直後、5.8%下落し、約64万円近辺で取引されている。ビットコインゴールド（BTG/JPY）は、現時点で、約47,000円の価格がつけられているが、ビットコインゴールドが実際に付与された後、市場へ出回り、利益確定となれば、売り優勢になることも予想される。

来月の中旬には、SegWit2Xと呼ばれるビットコインのブロックサイズを2倍に引き上げるハードフォークも予定されており、再びビットコインが分岐する可能性が浮上している。相場の急落が懸念される一方、今後1万ドル超えを実現するのではないかという期待も出ているという。

release date 2017.10.24