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バイナンス、Satangとのパートナーシップ締結を発表

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update 2021.08.31 15:29
バイナンス、Satangとのパートナーシップ締結を発表

update 2021.08.31 15:29

APIを介してタイバーツによる取引が可能となる

世界最大の仮想通貨取引所であるBinance【以下、バイナンスと称す】は、タイの仮想通貨取引所であるSatang Corporation【以下、Satangと称す】とパートナーシップを締結し、タイバーツによる取引を可能とすることを発表した。[1]

発表によると、バイナンスはSatang(サタン)のAPIを介してタイバーツの取引を実現したのに加え、Satangユーザーが保有する仮想通貨を同取引所の口座に直接移動することを可能にしたという。バイナンスのCEOであるChangpeng Zhao氏は、今年末までに180種類以上の法定通貨で仮想通貨取引を可能にすることを目指しており、各国での企業買収および現地企業との協業を進めている。昨年11月にはインド市場への進出のために、バイナンスはWazirXを買収し、対応する法定通貨も21種類まで伸ばしている状況である。

Satangの共同創設者兼CEOであるPoramin Insom氏は、バイナンスとの協業に関して次のようにコメントしている。

タイでの仮想通貨の普及に貢献し、国内のデジタル経済を拡大させるために、バイナンスと協力できることを誇らしく思います。これでタイの仮想通貨エコシステムは目覚しい発展を遂げ、法定通貨の代替としてだけでなく、仮想通貨が重要なテクノロジーとして認識されるようになるでしょう。

Poramin Insom, Co-Founder & CEO of Stang - Binance Blogより引用

最近、バイナンスはFTXに投資を行うなど、仮想通貨デリバティブ分野に注力し始めており、リップル(Ripple)を対象とした無期限の先物契約の提供を開始している。また、バイナンスはNYDFSの承認を受けてBinance USDを発行しているが、今後も同取引所の取り組みに注目していきたい。

release date 2020.01.10

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨規制の見直しを図るタイ政府

2018年以降、タイ政府は国内の仮想通貨市場を統制するために規制を設けているが、昨年、同国の証券取引委員会(Securities and Exchange Commission, Thailand)【以下、SECと称す】は、Satangを含む複数の取引所にライセンスを発給することで営業を許可したという。しかしながら、その中で実際に事業開始まで漕ぎ着けたのは3社だけに留まっており、タイ政府はそれを問題視しているようだ。タイ政府は、仮想通貨市場の成長を促すため、2020年中に関連する規制の見直しを実施することを計画している。SEC事務局長は、法改正を行うことで仮想通貨市場のニーズに対応し、グローバル市場での競争力を養うべきだとコメントしており、仮想通貨規制の見直しに前向きな姿勢を示している。今回、Satangがバイナンスとパートナーシップを締結したことは、タイの仮想通貨市場にとって重要な出来事となったが、他の取引所もこの流れに続くことができるのか、今後も同国での展開を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.01.10

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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