作成日
:2019.12.05
2022.05.26 15:00
海外FX・CFDブローカーであるFXCM Group, LLC(本社:20 Gresham Street, 4th Floor, London EC 2V 7JE, United Kingdom
)【以下、FXCMと称す】は12月4日、自社内で蓄積した取引データ関連の新商品をリリースしたことを発表した。FXCMは、数年間にわたりトレーディング及び執行関連のヒストリカルデータを集計し、主に社内限りでそのデータを活用してきたという。しかしながら、同社はトレーダーにとって取引データが付加価値を生み出すとの認識を持ち始めた模様だ。FXCMは市場変化やトレーダー動向をリアルタイムに反映させたスナップショットなど、顧客ニーズに応じたヒストリカルとリアルタイムデータを提供していく方針である。また、取引データ関連の主力商品に関しては、APIを通じて主要なインターバンクやノンバンクのマーケットメイカー(値付け業者)からダイレクト且つリアルタイムにプライシングの提供を受け、レートは毎秒複数回更新されるという。更に、FXCMはRetail Sentiment Data、Trade Tape、Volumeと呼ばれるプレミアムクラスの取引データ関連商品もリリースし、顧客の投資活動をサポートしていく意向とのことだ。
取引データ関連の新商品のリリースに際し、FXCMのチーフコマーシャルオフィサーのSiju Daniel氏は以下のようにコメントしている。
データはお客様が投資戦略を立案する際に最重要なものであり、我が社としてもトレーダーをサポートすべく、最善のツールを提供しなければなりません。我々は数年間にわたり付加価値のある取引データ関連のデータベースを構築しておりますが、これまでは社内のアルゴリズムの設計を目的として活用してきました。現在では、最も包括的なデータソリューションと投資意思決定に寄与する情報として、全てのお客様が利用できるようになりました。これにより、FXの市場参加者に対し他社と明確に差別化されたサービスを提供できると共に、十分な情報を得たうえで投資意思決定を下せるようサポートするという我が社の長期的な目標の達成に向けて前進することになります。
Siju Daniel, Chief Commercial Officer at FXCM - FXCM Group Press Releasesより引用
なお、FXCMは外国人顧客の口座移管を推進し、収益基盤の安定化を模索している。そして今回、同社が成長産業である取引データ関連ビジネスに参入することで、更なる業績拡大が期待できそうだ。
release date 2019.12.05
自社が保有する取引データや個人情報を活用したビジネスが活況を呈している。海外FXブローカーのなかでは、創業20周年を迎えたFXCMのような伝統的な金融機関に加え、取引手数料無料サービスを強みとして急速な顧客基盤の拡大に成功しているロビンフッド(Robinhood)のような新興勢力も、顧客注文データをマーケットメイカーに流す仕組みを導入し、取引データの収益化を実現させている。また、TD Ameritradeを買収予定のチャールズ・シュワブなど、オンライン証券業界でも同様の仕組みを採用するケースが見られ始めている。更には、Facebook(フェイスブック)やGoogle(グーグル)などのIT大手に加え、CMEが市場取引データの提供を開始したほか、ロンドン証券取引所やユーロネクストなどの証券取引所グループも取引データビジネスの強化を図っている状況だ。このように、多岐にわたる業界で取引データの活用が急速に進んでいるといえるだろう。今後、厳格化する金融規制に対し的確且つ迅速に対応しなければならないが、投資家にとって透明性と安全性が高いビジネススキームがいち早く構築されることを期待したい。
作成日
:2019.12.05
最終更新
:2022.05.26
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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