Select Language

南アフリカ準備銀行、新しい仮想通貨規制の導入を計画

南アフリカ準備銀行、新しい仮想通貨規制の導入を計画

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
南アフリカ準備銀行、新しい仮想通貨規制の導入を計画

update 2021.08.31 15:29

仮想通貨を利用した海外送金に制限を設ける

南アフリカ準備銀行(The South African Reserve Bank)【以下、SARBと称す】が、政府の監視を逃れることを目的とした仮想通貨取引を撲滅するために、新しい規制の導入を計画している事実が明らかになった。[1]

SARBの副総裁であるKuben Naidoo氏によると、この新しい規制は来年度の第1四半期に施行され、結果的に個人および企業の海外送金を制限することになるという。現在、南アフリカでは100万ランド(約6万8,200ドル)までの海外送金であれば、政府機関への申告は必要ないとされているが、それ以上の額の送金は最大1,000万ランド(約68万1,800ドル)を上限に南アフリカ歳入庁(South African Revenue Service)の許可を得ることが義務となっている。しかしながら、現状では多くの人々がこのルールを回避するために仮想通貨を利用していることから、SARBは規制強化に踏み切ったようだ。

今回のSARBによる発表は、国内の仮想通貨関連企業と金融機関の間に軋轢を生んでおり、First National Bank【以下、FNBと称す】が仮想通貨取引に関与する法人口座を全て閉鎖したことなども報告されている状況だ。これに関してSARBは、規制環境が確立されていないことを考えると、FNBの措置は潜在的なリスクに対処する適切な行動であると評価している。FNBのクライアントであるAltCoinTraderはFNBが国際的な圧力に屈し、個人や企業に対する銀行サービスの提供を拒否したことに失望していると言及した。

今年初め、南アフリカ政府は仮想通貨を研究するためのワーキンググループを立ち上げると同時に、国内市場で仮想通貨関連事業の登録を義務付けるなど、仮想通貨の受け入れに向けた取り組みを拡大させている。米SECに起訴されたVeritaseumが南アフリカ市場に進出していることからも読み取れるように、同国では投資家保護を念頭に置いた明確なフレームワークの制定が急務になっていると言えるだろう。

release date 2019.12.03

出典元:

ニュースコメント

金融包摂の拡大に仮想通貨を採用するアフリカ諸国

10億人の人口を抱えるアフリカ大陸では金融サービスに対するニーズが高まっているが、同地域における金融包摂は十分な水準に達しておらず、各国政府はその解決策として仮想通貨やブロックチェーン技術に注目しているようだ。例えばナイジェリアでは政府当局が金融サービスへのアクセスを有さない人の比率を20%まで低減させるとの目標を掲げ、仮想通貨を受け入れるための法整備に着手しているという。また、違った角度からのアプローチとして、ルワンダでは独自仮想通貨の発行を検証し、国内での金融インフラの強化を図ろうと目論んでいる。一方、仮想通貨関連企業もこれを好機と見ており、昨年10月にはバイナンスがウガンダで仮想通貨取引所をスタートさせるなど、政府機関の後押しを得てブルーオーシャンが広がるアフリカ市場を開拓する動きに出ているが、これらの取り組みがどのような結果を生むのか、今後もその動向に注目していきたい。


Date

作成日

2019.12.03

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル