作成日
:2019.10.24
2021.08.31 15:29
8月上旬にロンドン証券取引所グループ【以下、LSEGと称する】との合併交渉が合意に達した金融情報会社Refinitiv(本社:5 Canada Square London E14 5AQ United Kingdom
)【以下、リフィニティブと称する】は、ウェルスマネジメント企業を対象にした次世代型デジタルツールをリリースしたことを発表した。各ウェルスマネジメント業者は、リフィニティブが開発したHTML形式のウィジェットを活用し、同社が保有する金融情報コンテンツや市場データなどを迅速かつシームレスに利用することにより、エンドユーザーに対しカスタマイズ可能で最適なデジタルエクスペリエンスを提供できるようになるという。
新たなデジタルツールのリリースに際し、リフィニティブのデジタルソリューション部門グローバルヘッドを務めるChristopher Sparke氏と米国・ボストンを拠点とする金融リサーチ会社Aite GroupのリサーチディレクターであるAlois Pirker氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
多くのウェルスマネージャーが業務のデジタル化を推し進めるデジタル環境下において、スケーラブル、オープン、フレキシブルといった要素を満たし、かつ統一性のあるデータ関連ソリューションを求めています。ウェルスマネジメント業界がデジタル革命を推進させるなか、我が社はより良い投資意思決定や顧客獲得に寄与するデータ、テクノロジー、サービスを提供すべく、次世代型のウェルスマネジメントポータルの開発にコミットしております。
Christopher Sparke, Global Head of Digital Solutions at Refinitiv - Refinitivより引用
各ウェルスマネジメント業者は、ありきたりなサービスではなく、ユニークなエクスペリエンスを提供することで企業価値を示すことができ、競合他社との差別化にも繋がると考えております。そのようなソリューションの提供が求められているウェルスマネジメント企業にとって、リフィニティブのデジタルツールは、目まぐるしく移り変わる顧客ニーズに対し効果的に対応することが期待できるウィジェットといえるでしょう。
Alois Pirker, Research Director of Aite Group - Refinitivより引用
リフィニティブは2018年からウェルスマネジメント業界向けのツール開発に多額の投資を行い、最先端のソリューションを提供することにコミットしている状況だ。また、SigFigやMarketPsych、Appway、StoneCastle、Sberbankなどと戦略的提携を締結し、デジタルアドバイステクノロジー(Digital Advice Technology)や市場心理インデックス(MarketPsych Indices)、オートメイト・カスタマイズアドバイザリー(Automated and Customized Advisory)、エンドクライアントワークフロー(End-Client Workflows)などの効率的でシームレスな投資管理サービスを提供している。なお、リフィニティブを買収したLSEGはHKEXによる買収に備える意向を示し、有力コンテンツを保有するリフィニティブの取引データ関連ビジネスを成長の核と位置付けている模様である。そして今回、デジタル革命の波に押されるウェルスマネジメント業界から需要高まるデジタルデータ関連ソリューションを提供することで、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。
release date 2019.10.24
今回、リフィニティブがデジタルツールを開発したように、デジタル化が進むウェルスマネジメント業界向けのサービスを強化する金融サービスプロバイダーが増加傾向にある。たとえば、ブロードリッジがFDSを買収し、ウェルスマネジメントのコンプライアンス分野などのサービスに注力するほか、FX Back OfficeがTradesocioと提携し、デジタル・ウェルスマネジメントなどの機能強化を模索している。監査法人アーンスト・アンド・ヤング(Ernst & Young)が公表したレポート「ウェルスマネジメント・アウトルック2018」によると、世界の富裕層の投資可能資産は2016年から2021年まで年率4.7%の割合で拡大し、金額にして71兆米ドルに膨れ上がると見込まれている。また、ウェルスマネジメント業界にデジタル革命が押し寄せるなか、伝統的なウェルスマネージャーはビジネス構造の転換を図らなければ生き残ることができないであろうと指摘している。同業界は市場の拡大が見込まれる一方で、効率的な投資管理サービスを提供すべくデジタルツールに対する需要が急速に高まっており、今後も顧客ニーズを捉えた画期的なソリューションが提供されることを期待したい。
作成日
:2019.10.24
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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