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トレードウェブ、マルチアセットパッケージ取引をリリース

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update 2021.08.31 15:29
トレードウェブ、マルチアセットパッケージ取引をリリース

update 2021.08.31 15:29

金利スワップや政府債取引などの同時執行効率を向上

世界の金利、クレジット、株式などの電子プラットフォームを運営するTradeweb Markets Inc.(本社:1177 Avenue of the Americas New York, NY 10036[1])【以下、トレードウェブと称す】は9月18日、グローバル金利スワップ(Interest Rate Swaps)【以下、IRSと称す】プラットフォーム上にて、新たなマルチアセットクラスパッケージ(Multi-Asset Package)【以下、MAPと称す】取引をリリースしたことを発表した。

トレードウェブは、今回リリースしたMAPを活用することで、金利スワップ、インフレスワップ、政府債取引を同時に執行する作業を効率化させるという。またMAPは、マルチアセットクラスの競争力あるプライシングと執行スピードの向上を図ることができることに加え、マニュアルによるブッキング(注文内容をシステムに入力)作業のミスを減少させることも期待できる模様だ。トレードウェブは、IRSプラットフォーム上でMAPの提供に当たり、バイサイド投資家のトレーディングデスク向けに、市場分析やプライシング提供に寄与するリアルタイムの市場データを活用すると共に、スワップ取引の決済業務と債券取引のブッキング業務を自動化させたという。

新たなMAPのリリースに際し、トレードウェブのCEOであるLee Olesky氏と、英国・ロンドンを拠点とする資産運用会社であり、MAPの導入を試みるLegal & General Investment Managementの金利取引部門ヘッドを務めるPhil Hunter氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我々が開発したMAPには、お客様のトレーディングエクスペリエンスを向上させると共に、バイサイド投資家向けに単一の電子プラットフォーム上でマルチアセットクラスの取引を同時に行うための豊富な流動性を供給する、ユニークな機能が備わっております。また、グローバル金融市場の発展に繋がる安定性と効率性の高い取引ソリューションの提供に注力するという、我が社の戦略を推進させる考えであります。

Lee Olesky, the CEO of Tradeweb Markets - Tradewebより引用

我が社のグローバルトレーディングチームは、常にお客様の収益拡大に繋がる革新的なソリューションを探し求めております。そしてトレードウェブのMAPは、取引コストの削減やストレート・スルー・プロセッシング(一連の証券取引プロセスの電子化)の実践、第二次金融商品市場指令(MiFIDⅡ)に基づく最良執行義務の遂行に寄与すると考えております。

Phil Hunter, head of rates trading at Legal & General Investment Management - Tradewebより引用

なお、JPモルガンチェースが新FX取引エンジンを投入したほか、バークレイズがBARX Pegをリリースするなど、金融サービス業者各社が取引環境の改善に繋がるソリューションの提供を強化している。そして今回、トレードウェブが高付加価値のMAPをリリースすることで、更なる取引拡大が期待できそうだ。

release date 2019.09.19

出典元:

ニュースコメント

世界有数のマルチアセットクラス電子プラットフォーム運営業者であるトレードウェブ

1996年に創業したトレードウェブは、機関投資家やインターディーラー、個人投資家向けに、政府債やモーゲージ債などの金利、社債やクレジット・デフォルト・スワップといったクレジット、マネーマーケット、株式などの分野において、流動性や市場データ、プライシング、執行関連といった多岐に亘るソリューションを提供している。また、60か国以上の国々で40種類以上の金融商品を提供し、顧客数は2,500社を超えていることに加え、ベスト債券取引プラットフォーム賞や店頭取引プラットフォーム・イノベーション賞など数多くの賞を獲得する名実ともに世界を代表する証券電子取引プラットフォーム業者といえるであろう。同社は英国の投資銀行バークレイズも参加するユーレックスOTCクリアと連携しているほか、4月4日に米国・ニューヨーク市場に上場し、2019年の米市場で2番目となるIPO規模となり、企業ブランド力の向上を通じた更なる業容拡大を図る意向だ。今回、同社がIRSプラットフォーム上で高機能が付帯したMAPソリューションを提供することは世界中の名だたる機関投資家から高い注目が集まっており、今後もグローバルな業績拡大が期待できそうだ。


Date

作成日

2019.09.19

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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