Select Language

ウェルズ・ファーゴ、独自仮想通貨のテスト実施を計画

ウェルズ・ファーゴ、独自仮想通貨のテスト実施を計画

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
ウェルズ・ファーゴ、独自仮想通貨のテスト実施を計画

update 2021.08.31 15:29

国内外での社内決済向けにステーブルコインを開発

米大手銀行のWells Fargo(本社:420 Montgomery Street, San Francisco, CA 94104, USA[1])【以下、ウェルズ・ファーゴと称す】は、社内決済向けに開発された独自仮想通貨であるWells Fargo Digital Cashの試験運用を実施する計画があると発表した。[2]

ウェルズ・ファーゴの発表によると、この独自仮想通貨は米ドルに連動したステーブルコインであり、同行の国内外全ての支店における決済処理に利用されるという。ウェルズ・ファーゴは来年を目処に決済プロセスの試験運用を実施する予定だが、既に米国とカナダ間での国際決済テストには着手しているようだ。ウェルズ・ファーゴはブロックチェーン関連のスタートアップ企業であるR3と提携し、Corda Entepriseと呼ばれる企業向けプラットフォーム上に分散型ネットワークを構築している。

ウェルズ・ファーゴでイノベーショングループの責任者を務めるLisa Frazier氏は、同行の独自仮想通貨に関して次のようにコメントしている。

世界的に銀行サービスのデジタル化が進んだ場合、国際取引に関する規制を緩和するよう求める声が大きくなると考えられます。現代のテクノロジーを持ってすればそれが現実のものとなる可能性は高いと言えるでしょう。DLT(分散型台帳技術)は様々なユースケースで利用可能であり、我社はこのテクノロジーを銀行サービスでスケーラブルに活用するために力を注いでいます。ウェルズ・ファーゴはWells Fargo Digital Cashを利用してグローバル市場でリアルタイムファイナンシングを実現する可能性を秘めているのです。

Lisa Frazier, Head of Innovation Group - Wells Fargoより引用

銀行業界ではブロックチェーンとの技術統合がトレンドとなっており、米投資銀行のJPモルガンチェースも企業間決済向けの独自仮想通貨を開発すると発表し、JPMコイン(JPM Coin)という名称のステーブルコインを発行している。これに加えてJPモルガンチェースはプライベートブロックチェーンのQuorumを立ち上げ、300社を超える金融機関との協業を成功しているが、ウェルズ・ファーゴやその他大手銀行はこの動きに追従するのか、今後も各企業の動向に注目していきたい。

release date 2019.09.19

出典元:

ニュースコメント

ECBがステーブルコインの危険性を警告

最近では法定通貨を裏付けとするステーブルコインが仮想通貨の最も有効なユースケースだとの認識が高まっており、銀行や決済業者などから安価な送金手段として徐々に利用され始めているようだ。また、今年9月には中国人民銀行によるステーブルコイン開発が加速していることが報道されたことに加え、マーシャル諸島政府が仮想通貨プロジェクトを立ち上げを発表するなど、国家規模の試みが活発になってきている現状が明らかになった。これを受けて欧州中央銀行はステーブルコイン規制に関する報告書を公開し、ステーブルコインにはガバナンスやコンプライアンス意識の欠如による危険が潜んでいると警告した。事実、過去には世界最大のステーブルコインであるテザー(Tether)で、準備金の監査をめぐるトラブルが発生しており、一時的にその価値が乱高下した経緯がある。ウェルズ・ファーゴのWells Fargo Digital Cashは、社内決済向けである点で安全だとも言えるかもしれないが、果たして有効なソリューションとなり得るのか、今後も同社の取り組みを見守っていきたい。


Date

作成日

2019.09.19

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

【要注意】堀江氏・テスタ氏のディープフェイク広告が急増中?国内で詐欺の事例も

ディープフェイク技術を使った詐欺広告が世界的に増加しており、国内でも有名人を装った広告が出回っています。広告は精巧で、違和感に気づけないケースもあるため、真偽を見抜くのは簡単ではありません。本記事では、出回っているディープフェイク動画の広告主を調査しました。
update2025.10.08 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

【15,000円付与】FXON口座開設ボーナスキャンペーン

海外FX業者のFXONが口座開設ボーナスタイアップキャンペーンを開催中です。新規口座を開設すると15,000円分のボーナスを受け取れます。
update2025.08.26 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル