作成日
:2019.03.08
2021.08.31 15:27
英国・ロンドンを拠点とするグローバル投資銀行Barclays(本社:1 Churchill Place London E14 5HP
)【以下、バークレイズと称す】は3月7日、アルゴリズムを採り入れた新たな電子FX取引プラットフォームであるBARX Pegをリリースしたことを発表した。バークレイズの顧客は、BARX Pegを活用することでFX取引に掛かるスプレッドを削減できるとのことだ。バークレイズがこの度リリースしたBARX Pegは、50通貨超、且つ450通貨ペアに対応した流動性供給を行うと共に、匿名性を確保した取引が行えるアルゴリズム執行エンジンのBARX PowerFillオーダーと統合されたスポット取引執行ツールのGatorに実装されているという。またBARX Pegでは、FX取引時のスプレッドやマーケットインパクトを最小限に抑えることに加え、バークレイズが誇るBARX シングルディーラープラットフォーム(GUI)やマルチディーラープラットフォーム(MDPs)、APIコネクションといった5つ全てのリクイディティプールを利用した取引や、GUIのみを利用したオーダー執行設定とすることも可能とのことだ。
BARX Pegのリリースに際し、バークレイズの電子債券・為替・コモディティプロダクト・流通部門グローバルヘッドを務めるMauricio Sadapaz氏と、G10 FXトレーディング・流通部門グローバルヘッドであるFabio Madar氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
BARX Pegの開発により、BARX FX Gatorの取引執行機能を格段に向上させることができます。アルゴリズムを採り入れたBARX Pegには、お客様がトレードの際に必要とする我が社独自のリクイディティプール(流動性集約、多様化)へのアクセス機能などが組み込まれております。
Mauricio Sadapaz, Global Head of eFICC Product and Distribution of Barclays - Nasdaqより引用
我々は電子FX取引プラットフォーム機能を向上させるために、トップクラスの人材を採用すると共に多くの経営資源を投入してきております。そして、我が社が提供するマルチアセットクラスオンライン取引プラットフォームであるBARXがアルゴリズムを採り入れ新機能を追加したことで、業界でも有力なFXプラットフォームとなるべく大きく前進したと考えております。
Fabio Madar, Global Head of G10 FX Trading and Distribution - Nasdaqより引用
グローバル機関投資家を中心に、スプレッドは勿論、マーケットインパクトを抑えることや高い流動性を確保するニーズは高いと予想される。バークレイズがこの度、それらのニーズを満たす機能を備えたBARX Pegをリリースしたことで、顧客の一層の取引拡大が期待できそうだ。
release date 2019.03.08
創業329年の歴史を誇るバークレイズは、銀行業務、投資銀行業務、証券事業、カード事業、保険業、資産管理業務など幅広く手がけている英系最古の総合金融機関である。英国および米国を基盤としながら世界40カ国以上の国々で法人および個人顧客を抱えておりグローバルな金融サービスを展開している。2008年に巻き起こった世界金融危機では民間から資金を調達し、破綻したリーマン・ブラザーズの北米事業部を買収して投資銀行部門の拡充を図り、世界規模の投資銀行として成長を果たした経緯を持つ。日本国内においても50年近い歴史があるが、現在では、バークレイズ証券、バークレイズ銀行東京支店、バークレイズ投信投資顧問を展開しており、トップクラスの投資銀行として債券、投資銀行サービスなど資本市場業務の運用を手がけている。また、バークレイズはフィンテック(FinTech)分野のパイオニアでもあり、ビットコインやブロックチェーン・テクノロジーへの関心を示し、2015年10月にはブロックチェーン技術を研究するラボを2カ所設立し、開発に力を注いでいる。この度、アルゴリズム採用の革新的なプラットフォームBARX Pegのリリースが発表されたが、金融サービスのみならず、今後もさまざまな分野で世界市場を牽引することが期待される。
作成日
:2019.03.08
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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