Select Language

イーサリアム、ハードフォーク計画に1カ月の遅れ

イーサリアム、ハードフォーク計画に1カ月の遅れ

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
イーサリアム、ハードフォーク計画に1カ月の遅れ

update 2021.08.31 15:29

大量のEIPを精査するために延期を決断

イーサリアムは次期ハードフォークであるイスタンブール(Istanbul)の実装を控えているが、提案された大量のEIP(Ethereum Improvement Proposals)を精査するために、テストネットでのシステムアップグレードが1カ月延期となることが明らかになった。[1]

もともとテストネットのアップグレードは今月4日に予定されていたが、今回、それが10月2日頃に延期になると同時に、メインネットでのハードフォークが11月に後ろ倒しされたという。これまでに提案された30項目のEIPの中でイスタンブールに盛り込まれるのは6つだけだが、他の8つのEIPはベルリン(Berlin)と呼ばれる別のハードフォーク計画に追加となることが暫定的に決定した。イスタンブールを有効化するブロック数や日時は、イーサリアム開発者が無理にコミットしないように意図的に設定されていないようだ。これに関してInfuraのチーフエンジニアであるE.G. Galano氏は、テストネットとメインネットのハードフォークを同時に実施するべきでないと主張し、まずはテストネットでの経過を見てからメインネットでのタイミングを検討すると述べた。

これらEIPの問題とは別に、ProgPowへのマイニングアルゴリズム変更に付随するリスクに関しても、セキュリティコンサルティング企業であるLeast Authorityの監査結果に基づいた議論が展開されている。Least AuthorityのCEOであるLiz Steininger氏は、同社が行った監査に次のようにコメントした。

大筋ではProgPowが意図した効果を得るために大きな問題はないと言えるでしょう。潜在的な脅威がひとつ発見されましたが、ProgPowのより確実な動作を保証するための推奨事項がいくつかありました。

Liz Steininger, CEO of Least Authority - CoinDeskより引用

これに加えてLeast AuthorityのBob Rao氏がハードウェア監査を進めており、それも最終段階にきているようだが、致命的な欠陥がなければベルリンが有効化されるという。ProgPowはASIC(マイニングに特化した専用機)への耐性があるため、6億5,500万ドル規模のイーサリアムマイニング市場を正常化することが期待されているが、今後もイスタンブールを含めて同仮想通貨の動きに注目していきたい。

release date 2019.09.10

出典元:

ニュースコメント

ビットコインに集中していた資金が流入

先月末、ビットコイン(Bitcoin)価格が1カ月ぶりに安値を更新し、年初から続いた仮想通貨市場全体の上昇トレンドに陰りが見えてきたが、最近ビットコイン価格は1万1,000ドル台に復帰し、新たなフェーズに入ったことがうかがえる。ここ数日のビットコイン価格は出来高が上昇しているにも関わらず低調な値動きを見せており、対イーサリアムでは今月7日以降に大幅な下落を記録した。イーサリアムがビットコインほど対米ドルで価格を下げていないため、一部ではビットコインに集中していた資金がイーサリアムに流入し始めたと推測されているようだ。その傾向はイーサリアムの派生通貨にも表れており、ハードフォークを前にイーサリアムクラシック価格が高騰したことも無関係ではないと言えるだろう。イスタンブール実装の延期は痛手となったものの、イーサリアムはマイニングアルゴリズムの変更に歩みを進めているだけに、今後も同仮想通貨の躍進に期待したい。


Date

作成日

2019.09.10

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル