作成日
:2019.08.06
2021.08.31 15:30
ビットコイン(BTC/USD)価格は先月8日と22日に発生した急落から回復し、今月4日に1万1,000ドル台の水準にまで約3週間ぶりに復帰した。
今月初めから一時的に、ビットコイン価格は調整相場に突入していたが、4日には1万600ドル付近の抵抗線を超え、一気に1万1,000ドルラインをブレイクアウトする展開を見せた。その後、ロウソク足チャートでは1万1,050ドルの上方で強い陽線が出現し、最終的に1万1,227ドルまで価格をあげている。これによりビットコイン(Bitcoin)の日間取引量が39億ドルを記録したが、前回、抵抗線となった1万1,400ドルおよび1万1,880ドルラインを突破するためには、更なるモメンタムが必要となるだろう。
このビットコイン価格の上昇は仮想通貨市場全体に好影響をもたらしており、その時価総額の合計は24時間で90億ドルも増加したという。個別の銘柄では、イーサリアム(Ethereum)やトロン(Tron)、テゾス(Tezos)など、人気の仮想通貨が1.7%から4%の間で大幅な価格上昇となった。
週足チャートでここ数週間のロウソク足が強気のサインを出していることから、ビットコイン価格はこのまま次の支持線がある1万1,400ドルおよび1万1,880ドルラインに向かうことが予想されている。これらの支持線付近で価格が跳ね返されれば、そのまま下落に転じる可能性もあるが、ビットコインはどのような値動きを見せるのか、今後も仮想通市場の展開を注視していきたい。
release date 2019.08.06
ビットコイン価格が再浮上の兆しを見せ、ブルームバーグの仮想通貨インデックスが一時7.2%の上昇を記録するなど、今月初めからの仮想通貨市場では投資家心理がポジティブな方向に動き始めていることがうかがえる。一方、米国を中心とする株式市場やドル相場は、対中貿易摩擦の影響により、大幅な下落に見舞われているが、それも仮想通貨市場にとっては資金流入を促す好材料となったようだ。特に米国では約3割の個人投資家がビットコインに興味を持っていることがグレースケールの報告で明らかになっているだけに、既存投資市場の不調が仮想通貨投資の呼び水となった可能性が高いと言えるだろう。しかしながら、反対に米商品先物取引委員会(US Commodity Futures Trading Commission)がレッジャーXによるビットコイン先物の提供を延期させるなど、仮想通貨市場がネガティブな要因を抱えているのも事実であり、決して安定した状態ではない。1万1,000ドルを超えて過去最高値となる2万ドル到達への期待が高まっているが、今後もビットコインおよび仮想通貨市場の躍進を見守っていきたい。
作成日
:2019.08.06
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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