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Gold-i、レグテック企業SteelEyeと提携

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update 2021.08.31 15:30
Gold-i、レグテック企業SteelEyeと提携

update 2021.08.31 15:30

レグテックソリューションの統合を模索

取引システム統合専門の金融プロバイダーであるGold-i(本社:10 Medawar Road Surrey Research Park Guilford Surrey GU2 7AE[1])が、レグテックソリューションの統合を図るべく、英国・ロンドンを拠点としてコンプライアンス及びデータ分析サービスを提供するSteelEye(Third Floor, 1-2 Hatfields London, SE1 9PG, United Kingdom[2])とパートナーシップ契約を締結したことが明らかになった。

今回の提携により、Gold-iからSteelEyeへトレード関連データのシームレスな移行が可能になることで、ブローカーや金融機関は、第二次金融商品市場指令【以下、MiFIDⅡと称す】に準拠した取引データの記録・保存やレポーティングといった適切なポストトレード業務及び最良執行を実践することが可能になるという。ポストトレードや最良執行に対するソリューションの利用に関心を持つGold-iの顧客は、SteelEyeと自社のシステムを統合することで、データ移行に伴う時間と労力を削減することができるほか、データ分析機能の利用も可能となる模様だ。なお、Gold-iの顧客である金融機関は、MiFIDⅡやその他の国際的な新規制に対応した取引記録を行うデータストレージやレポーティングが求められている。そのような市場環境下においては、多くの金融機関にとって即座に既存システムとの機能統合を図ることができるレグテックソリューションへのニーズがあることから、Gold-iはテクノロジー投資を伴うコンプライアンス分野に大きなビジネス機会があると見ている。

両社の提携に際し、Gold-iのCEOであるTom Higgins氏とSteelEyeのCEOを務めるMatt Smith氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

複数のブローカーが取引データ利用の最適化を図るべく、規制に対応することに対して、使い勝手の良いテクノロジーを活用するための機会と捉えております。この動きは、ブローカーがただ単に規制に遵守するだけでなく、新たなビジネスアイデアを生み出し、結果的にサービス水準の向上に繋げられると見ております。

Tom Higgins, CEO of Gold-i - Finance Magnatesより引用

企業はコンプライアンス対応を一時的な単純作業とみなさず、長期的な戦略として実践することにより、多くのメリットを享受することが期待できると考えるべきでしょう。適切なツールとテクノロジーを活用して、データを収集し分析することで、コンプライアンスは新たなビジネス機会の発見や、より競争力のある事業運営を行うことに寄与すると見ております。

Matt Smith, CEO of SteelEye - Finance Magnatesより引用

なお、Gold-iはFXCM ProにMatrix Netを提供したり、Gold-iはシドニーにオフィスを開設するなど、積極的にビジネス機会の拡大を模索している。今回、SteelEyeと提携し、顧客ニーズの高いレグテック関連の新たなソリューションを提供することで、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2019.08.28

出典元:

ニュースコメント

レグテック市場拡大の波に乗るSteelEye

2017年に創業したSteelEyeは、コンプライアンスや取引分析関連サービスを提供するレグテック企業だ。FX業界においては、欧州を始め世界中で規制が強化されるなか、グローバル展開する金融機関にとっては、MiFIDⅡやドット・フランク法、欧州市場インフラ規則(EMIR)、欧州ファンドパスポート制度(UCITS)など多岐に亘る規制策に効率的に対応することが求められている。SteelEyeはレグテック市場拡大の恩恵を受ける形で、設立2年ほどの新興企業であるものの、Baringa Partnersやアースト・アンド・ヤング(EY)、ロンドン証券取引所、ベリント(Verint) 、Redboxといった有力企業に加え、複数のテクノロジープロバイダーとの提携を通じ、グローバルにプレゼンス拡大を図っている状況だ。SteelEyeが提供するクラウドベースのコアパッケージプランは、取引や注文のやりとり、市場関連、参照データなど多岐に亘る情報を単一プラットフォーム内で確認することができるため、金融機関にとっては効率的に規制対応を図ることが可能になるという。足元ではASICがバイナリーオプション・CFD規制策を公表するなど、引き続きグローバル金融監督当局が規制強化する姿勢に変わりはないとみられることから、拡大する顧客ニーズをくみ取る形で、SteelEyeの更なる業績拡大が期待できそうだ。


Date

作成日

2019.08.28

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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