Select Language

米IRS、仮想通貨ユーザーに納税申告を促す文書を発行

米IRS、仮想通貨ユーザーに納税申告を促す文書を発行

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:30
米IRS、仮想通貨ユーザーに納税申告を促す文書を発行

update 2021.08.31 15:30

コインベースやその他取引所から口座情報を収集

米国の内国歳入庁(Internal Revenue Service)【以下、IRSと称す】が、1万人を超える仮想通貨ユーザーに対し、納税申告を行うよう警告する文書を発行したことが明らかになった。 [1]

報道によると、IRSは少なくとも3つのパターンの文書を送付しており、中には税法遵守に関する宣言文への署名を要求するなど、厳しい内容のものも存在することがわかっている。この件に関してIRSのコミッショナーであるChuck Rettig氏は、納税対象者はこの文書を真摯に受け止め、然るべき対応をすべきだとの意見を述べた。近年、IRSはデータアナリティクス技術を活用することで仮想通貨分野における脱税への取り締まりを強化しており、今年初めには申告が必要な仮想通貨ユーザーを特定するためのワーキンググループも立ち上げているという。

過去2年間で、IRSは仮想通貨を保有する個人や企業への監視を強めている。2017年後半には米国の大手仮想通貨取引所であるコインベース(Coinbase)に対して約1万3,000万人の口座情報を開示するように裁判所命令を出し、翌年コインベースはIRSへ個人情報を提供した。今回の文書はその際にIRSが得た個人情報を基に送付されたと考えられるが、当局は税務上の目的で米国内の取引所にユーザーの取引情報を追跡するよう求めており、その他取引所から情報提供があった可能性もある。また、これらの取り組みとは別に、IRSは脱税に関連するマネーロンダリングなどの金融犯罪を捜査するJ5(Joint Chiefs of Global Tax Enforcement)に参画し、国際的な包囲網の構築に力を入れているようだ。

2018年のデータによると、米国での仮想通貨取引による利益申告はごく僅かであったのだが、その原因として、IRSが課税時期や納税方法などを明確にしなかったことが指摘されている。今回、IRSが発行した文書は納税対象者にとって最終通告となる可能性もあり、米国の仮想通貨ユーザーはどのような反応を示すのか、今後の展開に注目していきたい。

release date 2019.07.29

出典元:

ニュースコメント

割高感が際立つ日本の仮想通貨税

米国での仮想通貨に対する課税は、1年以上の長期保有と1年未満の短期保有で異なる税率が適応されるようになっており、仮想通貨市場の技術開発に貢献する意味合いが大きい長期保有を行う投資家には優遇措置が用意されている。短期保有の場合、総所得額に合わせた7段階の税率が設定され、最高35%の課税となるが、長期保有に対する最高税率は20%に設定されているようだ。これに対して日本では、住民税も含めて仮想通貨取引で得た利益にかかる税率が最大55%と定められていることから、米国と比較しても税率が高すぎるとの指摘があり、国内市場が伸び悩む要因ともなっている。先日、仮想通貨関連団体が金融庁に税制改正を要請し、株取引と同等の水準に税率を引き下げるよう働きかけているものの、当局にとっては直接的な減収につながるため、この案がそのまま採用されることは難しいと言えるだろう。早ければ2020年には税制改正が実現する可能性もあるようだが、今後は金融庁の判断に焦点を当てて状況を見守っていきたい。


Date

作成日

2019.07.29

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00

Milton Marketsが2024年11月より最大100%分入金ボーナスを開催

Milton Marketsで期間限定の100%入金分ボーナスキャンペーンが開催されます。当記事では100%入金分ボーナスの概要や、注意点を中心に解説していきましょう。
update2024.11.20 19:30

スマホ版MT4のやさしい使い方ガイド~iPhone&Androidの基本操作~

この記事では、優先的に押さえておきたいMT4アプリの機能を5つのグループにまとめ、iPhone版とAndroid版での使い方を解説します。「基本操作を手っ取り早く確認したい!」という方はぜひご活用ください。
update2024.11.20 19:00

ZoomexがクリプトバトルZを開催!毎週開催の取引大会で現物USDTやボーナスを獲得

2024年11月1日、海外取引所のZoomex(ズーメックス)が、取引大会シリーズ「クリプトバトルZ」を開催しました。ラウンドごとの特典総額は3,480ドル相当です。当記事では、クリプトバトルZの詳細や参加方法、注意点を解説します。
update2024.11.15 20:00

ゴールドラッシュXMは本当に儲かるのか?ほぼ破綻リスクゼロのEAの実力は

ゴールドラッシュXMのランディングページで謳われている「1ヵ月で取引資金が2倍に」、「破綻リスクはほぼゼロ」という宣伝文句に違わぬ実力が備えられているのか、フォワードテスト・バックテストを実施して検証しました。
update2024.11.14 20:30

Titan FXがブラックフライデーキャンペーンを開催!取引でキャッシュバックが付与

Titan FXが、2024年11月25日(月)からブラックフライデーキャンペーンを開催します。今回のキャンペーンでは、FX通貨ペア銘柄またはゴールドを1ロット取引するごとに500円のキャッシュバックが付与されます。
update2024.11.14 20:00

XMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小!どのくらい狭くなったか検証

2024年10月25日にXMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小しました。この記事では、BTCUSDとETHUSDのスプレッドの計測結果やほかのFX業者と比較した結果を解説します。
update2024.11.14 19:30

Milton Marketsが11月の1万円FXチャレンジとXリポストキャンペーンを開催!

Milton Marketsで、11月の1万円チャレンジが開催されます。この記事では、開催期間や上位入賞の条件、これまでの1万円チャレンジと変わった点などを解説します。
update2024.11.14 19:00

XMTradingがお歳暮プロモを開催!100%入金ボーナスを付与

海外FX業者のXMTradingが2024年10月15日から11月15日までお歳暮プロモを開催することを発表しました。キャンペーン期間中に対象口座へ入金すると、100%の入金ボーナスが付与されます。新規・既存ユーザーの両方が対象です。
update2024.11.12 19:30

Zoomexがあったか冬支度応援キャンペーンを開催!総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券がもらえる

Zoomex(ズーメックス)が、あったか冬支度応援キャンペーンを開催しました。各種条件をクリアすると、総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券を獲得できます。キャンペーン開催期間は、2024年11月19日〜11月25日までです。
update2024.11.07 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル