作成日
:2019.07.26
2021.08.31 15:30
ポーランドを拠点とするAlior Bank SA(本社:ul. Łopuszańska 38 D 02-232 Warszawa
)のFX部門であるAlior Brokerage House【以下、Aliorと称す】は、グローバルFX取引の執行能力の向上を図るべく、英国・ロンドンを拠点とするテクノロジープロバイダーであるTradAir(本社:Birchin Court, 20 Birchin Lane London, EC3V 9DU )とパートナーシップ契約を締結したことを発表した。AliorはTradAirのテクノロジーを活用することで、多様なリクイディティプロバイダー(流動性供給業者)へ直接アクセスすることができるようになる他、低レイテンシーを実現させる先進的な取引エンジンとROI(投資収益率)を最適化させる執行分析ツールの利用が可能になるとのことだ。
両社の提携に際し、Alior Bank取引プラットフォーム部門のエキスパートであるGrzegorz Femiak氏とTradAirのCEOを務めるAyal Jedeikin氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
我が社は電子FXサービス分野において、良心的な価格の下、高い執行サービスを提供するためのソリューションを探し求めておりました。そこで、TradAirと我々の内部システムを効率的に統合することにより、多岐に亘るリクイディティプロバイダーとダイレクトに繋がることが可能になる他、我々が2019年2月から行っている、お客様のニーズにマッチした的確なソリューションの提供を実践していくことができると考えております。
Grzegorz Femiak, Trading Platform Expert at Alior Bank - Finance Magnatesより引用
Aliorとの協働を通じて、同社の成長に貢献することを楽しみにしております。また、柔軟性とカスタマイズ性の高い我が社が開発したプライシング・執行関連ソリューションは、重要な成長ドライバーになると確信しております。
Ayal Jedeikin, CEO of TradAir - Finance Magnatesより引用
なお、CFIがFXCubicと提携した他、TopFXがBridgerPayと提携するなど、足元ではブローカーがテクノロジープロバイダーとパートナー契約を締結し、各種サービス機能の強化を図っている。今回、AliorはTradAirとの提携を通じ、顧客の取引環境を改善することで、更なる取引拡大が期待できそうだ。
release date 2019.07.26
英国を拠点とするTradAirはFX、CFDおよび仮想通貨市場へ豊富なユーザーインターフェースを提供し、独自技術により、取引フローを最適化し、世界規模で取引範囲を拡大することで、収益性の向上に繋がるサービスを提供しているという。また同社のソリューションはモジュール方式であり、いずれのサービスもデータセンター及び、クラウド内において、どこの国でもお客様の必要な場所にて確実に実装することができるようだ。世界的にFX、仮想通貨業界への規制強化が行われる中、投資家からブローカーに支払われる取引手数料も減少傾向にあり、ブローカー各社は投資家を惹きつける魅力的な取引環境、サービスの開発へ注力している現状である。欧州ブローカーは顧客重視のサービスが求められる昨今、今回Alior BankはTradairと提携したことで、優れた技術の活用を通して、レイテンシーやROIを最適化することが期待される。規制強化や業者間の過当競争によりブローカーの創意工夫が求められる中、両社の協働による更なる業容拡大には今後も注目していきたい。
作成日
:2019.07.26
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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