Select Language

米当局、Facebookのリブラに対する公聴会を開催予定

米当局、Facebookのリブラに対する公聴会を開催予定

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
米当局、Facebookのリブラに対する公聴会を開催予定

update 2021.08.31 15:26

プライバシー侵害や経済への影響が懸念される

Facebook, Inc.(本社:1 Hacker Way, Menlo Park, California 94025[1])【以下、Facebookと称す】が独自仮想通貨となるステーブルコインのリブラ(Libra)を公開したことを受けて、米国当局が同プロジェクトの調査を目的に公聴会を開催すると今月20日に発表した。[2]

上院議会の委員会であるBanking, Housing, and Urban Affairsは、「Facebook(フェイスブック)の仮想通貨とプライバシーに関する検証」と題して公聴会の実施を予告しており、Facebookの開発する仮想通貨リブラが抱える潜在的な問題や危険性を精査することを伝えている。Facebookは、仮想通貨ウォレットCalibraのローンチ計画も先日発表しており、23.8億人の月間アクティブユーザー数を誇る同社の仮想通貨プロジェクトは、社会全体に影響を与えることが予想されるため、今回の公聴会には研究者や企業の代表者、政府関係者、著名な人物など、幅広い人材が招聘される可能性があるようだ。

また、下院議会でも公聴会が計画されており、民主党のMaxine Waters氏と共和党のPatrick McHenry氏がFacebookに財政委員会の審問前に対応するよう求めているという。Waters氏は、カリフォルニア出身でリベラル派の政治家だが、議会がプライバシーや経済的な安全性を確認するまでFacebookにリブラの開発を控えることを要請している。

Facebookの仮想通貨プロジェクトへの対応に関してWaters氏は、以下のように述べた。

Facebookは、仮想通貨プロジェクトの立ち上げを通じ、ユーザーの生活にまで影響力を拡大しています。過去の経緯から考えると、議会や規制当局が安全性を検証する機会が得られるまで、Facebookに仮想通貨開発の中断を求めるべきだと言えるでしょう。

Maxine Waters, Member of The House of Representatives - CNBCより引用

先日、Facebookがスイスにリブラの運営企業を立ち上げたことが報道されており、同社の仮想通貨プロジェクトは、米当局の権限が及ぶ範疇外での進展を見せている。このことが米国を中心とした国際的な政治論争を加速させると囁かれているが、米当局や各国政府は今後どのような対応を見せるのか、更なる展開に注目していきたい。

release date 2019.06.21

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨市場への警戒を強める米国政府

2017年の仮想通貨ブーム以降、米国政府は仮想通貨市場への警戒を強めており、安全性が確認されていない仮想通貨プロジェクトや仮想通貨関連企業を排除する動きを見せているようだ。昨年も米国議会は、米ドルと連動したステーブルコインのテザー(Tether)を発行するテザー社を招聘して公聴会を開催した。不透明な監査スキームや取引銀行とのトラブルによって、テザー社は準備金の運用に関する信用問題を抱えており、仮想通貨市場だけでなく、米国経済や為替市場などにも影響を与える危険性をはらんでいた。結果的にテザー社が処罰を受けることや業務停止に迫られることは無かったが、米当局が仮想通貨市場への監視を強化していることが浮き彫りとなった。これまでFacebookは、本業のSNS事業でユーザーの個人情報を私益のために利用した経緯があり、唯でさえ当局から睨まれている状況の中、リブラのローンチを実現できるのか今後の取り組みに期待したい。


Date

作成日

2019.06.21

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル