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テレグラム、独自仮想通貨の販売開始を発表

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update 2021.08.31 15:26
テレグラム、独自仮想通貨の販売開始を発表

update 2021.08.31 15:26

7月からLiquid Exchangeで限定販売を試みる

人気メッセージングアプリケーションを展開するTelegram Group Inc【以下、テレグラムと称す】は、独自開発を進める仮想通貨のグラムトークン(Gram Token)を仮想通貨取引所のLiquid Exchange【以下、Liquidと称す】にて販売することを発表した。[1]

発表によると、グラムトークンは7月10日から限定的な販売が開始される予定で、正式な取引は今年10月からの計画とのことだ。昨年2度に渡るICO(イニシャルコインオファリング)で、テレグラムは17億ドルの資金調達に成功しているが、同社がグラムトークンを一般投資家向けに販売するのは今回が初めてのこととなる。グラムトークンの販売はLiquidを介して行われるが、実際の仮想通貨は韓国を拠点とするGram Asiaが保有している。

これまでテレグラムはグラムトークンに関して沈黙を貫いてきたが、LiquidのCEOであるMike Kayamori氏は、同取引所での仮想通貨の販売がテレグラムオープンネットワーク(Telegram Open Network)【以下、TONと称す】と呼ばれるブロックチェーンプロジェクトの一環であることを明かした。テレグラムはかなり前からこのプロジェクトに取り組んでいるものの、一般投資家向けのICOを実施した際の潜在的なリスクを払拭できず、正式な取引が開始する10月までに取引所の協力を得てテストを実施することを考えたという。

テレグラムの仮想通貨プロジェクトに関して、Kayamori氏は以下のようにコメントした。

テレグラムは既に開発者や購入者、サードパーティ企業、コミュニティなど、エコシステムの整備を完了しています。Gram Asiaはコミュニティの判断に基づいて、グラムトークンの一般販売に踏み切ったようです。

Mike Kayamori, CEO of Liquid Exchange - TechCrunchより引用

テレグラムのアプローチでは、7月のグラムトークンの販売後すぐにGram Asiaから仮想通貨を提供することができず、購入者は10月までステーブルコインのUSDコイン(USD Coin)を保有しなければならない。またそれとは別に、購入者は厳格なKYC(顧客確認)の審査に合格する必要があり、米国、カナダ、日本を含む50か国以上では販売されないことも懸念材料だと言える。それにもかかわらず、Kayamori氏によるとかなりの需要を見込んでおり、割り当てが完了した後に追加供給を行う可能性があることを言及し、グラムトークンの販売開始に対する期待感を露わにしている。まずは7月の限定販売がグラムトークンの試金石になると考えられるが、その結果を含め今後の同社の動きを見守っていきたい。

release date 2019.06.13

出典元:

ニュースコメント

グラムトークンの紹介動画がリークされる

グラムトークンの販売開始が近づいているが、ホワイトペーパーやソースコードなど、同仮想通貨に関する情報がほとんど公開されていないことから、その詳細は謎に包まれたままであった。しかしながら、最近、一部開発者がグラムトークンのユースケースを紹介する動画をリークしており、ゲームの課金や動画配信者への投げ銭として利用できることが確認されている。また、ブロックチェーンのTON自体は、コミュニケーション機能やスマートコントラクトを実装し、クレジットカードシステム並みのセキュアで高性能なプラットフォームとなることが明らかになった。数億人単位のユーザーを抱えるテレグラムは、Facebook(フェイスブック)のメッセンジャーやWhatsApp(ワッツアップ)に次ぐ世界的規模のサービスであるため、グラムトークンのリリースは仮想通貨市場でも注目を集めており、仮想通貨価格に影響を及ぼす可能性もありそうだ。テレグラムが比較的新しいサービスであるだけに未知数の部分も多いが、今年4月にはFacebookも仮想通貨プロジェクトの資金調達を模索していることが発表されており、今後も同業界の仮想通貨関連の取り組みには期待して注目していきたい。


Date

作成日

2019.06.13

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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