Select Language

インフルエンサー頂上決戦

アマギフ3,000円が当たる

Gold-iのCEOが語る2019年リテールFX業界の展望

Gold-iのCEOが語る2019年リテールFX業界の展望

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
Gold-iのCEOが語る2019年リテールFX業界の展望

update 2021.08.31 15:26

新商品開発及びグローバル戦略を推進させる方針

取引システム統合専門の金融プロバイダーであるGold-i(本社:10 Medawar Road Surrey Research Park Guilford Surrey GU2 7AE[1] )の創業者兼CEOであるTom Higgins氏が、リテールFX業界の展望や同社の経営環境などを踏まえ、今後もFX市場に創造的破壊をもたらすべく、革新を続けると共に新商品の開発及び東南アジアや中東といった新興市場の開拓を推進させる意向であることを明らかにした。

2019年のリテールFX業界動向に関しては、レグテック(フィンテックを活用して規制対応に関する課題解決を図る技術)の需要が大きく拡大しているとのことだ。Gold-iはレグテックに対応した商品としてRisk DBやVisual Edgeを提供しており、これらの商品を活用することで規制に準拠するための様々なデータにアクセスすることができるという。同社は新規制にも対応したVisual Edgeを2020年にリリースすると共に、先進的な技術を持ったレグテック関連企業と提携する意向でもある。またブローカー各社が利益拡大を目指し、仮想通貨を含むマルチアセットクラスのトレーディングサービスを提供するというトレンドが続くと見込んでいる。なお、マルチアセットに対応したブローカーにとって最重要事項はコスト管理であり、テクノロジーやマーケティングなどの分野はアウトソースすることで人件費を削減し、社内の主力チームが事業開発や顧客獲得・維持といった主要業務に注力できる体制を構築すべきであると提案している。その他にも欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority, ESMA)が規制を強化したことにより、多くのブローカーがアジアパシフィック地域など新市場の開拓を図っており、特に小規模ブローカーは欧州の規制枠組みから外れた地域でのビジネス展開を模索している状況だと指摘している。事実、多くのブローカーがオフショア市場へのシフトを進めているが、十分な金融サービスを提供できない状況に追い込まれる企業も出てきている模様だ。

Gold-iの経営環境に関しては、過去数年の間にブリッジプロバイダー(FXブローカーがリクイディティプロバイダーに注文を出す際の仲介ブローカー)から包括的な金融サービスを提供するフィンテック企業へビジネスモデルの転換を図ったという。その過程で同社はマルチアセットクラスのリクイディティ管理とリスク・マネージメント、BI(ビジネスインテリジェンス)関連ソフトウェアの提供に注力すると共に、本拠地である英国の他に中国にも拠点を設け、更にGold-iはシドニーに新オフィスを開設しグローバル戦略も推し進めてきたとのことだ。加えて、Gold-iの主力商品であるMatrixと2018年にリリースされたMatrix Netは、それぞれ機能とターゲット顧客が異なるという。Matrixは個人投資家を顧客に持つブローカーを対象とし、ルーティングパスの最適化と流動性集約機能を付帯した先進的なリクイディティ管理プラットフォームである。一方でMatrix NetはMatrixの機能を拡張し、リクイディティプロバイダー(流動性供給業者)やプライムオブプライムブローカー(プライムブローカーの信用力を用いたサービス提供を行う業者)がマルチアセットクラスの流動性供給を行うために利用するツールである。同ツールを活用するリクイディティプロバイダーにとっては、コスト効率が良く高水準の流動性供給を可能とし、ブローカーにとってはGold-iが構築する安全性・信頼性の高い流動性ネットワーク環境を割安な費用で利用することができるようになる。

またブローカーが採用する取引手法として、顧客の注文を全てインターバンク市場に流すA-bookと、顧客の注文を全てブローカーがヘッジするB-book、そしてその複合型であるハイブリッドモデルの3タイプがあることを前提に、今日ではハイブリッドモデルを採用する多くのブローカーが、レイテンシー・アービトラージ(通信遅延等を利用した裁定取引)やレイヤーリング(資金の出所を分かりにくくし、送金や金融商品などへの変換、換金を繰り返す行為)といったリスクに晒され、多額の利益を失っている状況であるという。ブローカーにとっては、これら悪意のある取引によって生じた損失がその他の利益と混在することで、的確に損失を把握できていない模様だ。そこでGold-iはレイテンシー(遅延時間)を改善する商品としてVisual Edgeを提供している。同ツールを利用することで、レイテンシーの改善と不正取引の自動防止が期待できるという。なおVisual Edgeは24時間不正取引を監視するように設定されているものの、利用コストに関しては実際に不正取引が検知された時間のみ費用換算される。Gold-iの顧客であるFINSAの試算によると、同ツールを活用し不正取引を未然に防ぐことで毎月5万ドル以上の損失を回避できるとのことだ。

更に新興ブローカーに関しては、まずビジネスが成り立つ地域を見定めた上でサービス提供を始め、その後特定の地域に留まるのではなく市場拡大を図るべきだと提案している。Gold-iは新興ブローカーとの豊富な取引実績を有しており、足元でも新商品をリリースし、ソフトウェアやホスティング、24時間のテクニカルサポートといった新興ブローカーが必要とするサービスを提供している。 Gold-iはブローカーそして顧客ニーズにマッチした商品提供と新市場開拓を模索しており、今後更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2019.06.11

出典元:

ニュースコメント

フィンテック業界に精通したGold-i

Gold-iの創業者兼CEOであるTom氏は、フィンテック分野において25年以上に亘る豊富な経験を有し、そのほとんどを英国・ロンドンの金融街で過ごしてきた実力者だ。経歴を振り返ると、欧州でも有数のビジネススクールであるキャスビジネススクールでMBAを取得し、PA Consulting Groupの経営コンサルタントに従事したことに加え、The IPEにてチーフテクノロジーオフィサー【以下、COOと称す】を、ユーロネクストでITビジネス戦略部門ヘッドを、ロイターでヨーロッパ・アジア地域のCOOを、ODL SecuritiesではCOOを務めており、まさにフィンテック業界に精通した人物といえよう。Gold-iはここ数年でビジネスモデルの転換を行ったが、今後も新商品の開発及び新興市場の開拓を推進させることで、リテールFX市場に新たな風を巻き起こすことを期待したい。


Date

作成日

2019.06.11

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Bitgetが代替手段に?Bybitが日本撤退で日本ユーザーの新規登録禁止

Bybitが日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。Bybitの代替取引所としてはBitgetが挙げられ、Bybitと遜色ないサービスを利用できます。本記事では、Bitgetの特徴や海外取引所への規制動向などを解説します。
update2025.11.25 19:00

豪華なのに難しい?XMTradingが開催中のクリスマス入金ボーナスプロモーションは「アリ」なのか?

XMTradingで最大$25,000を獲得できる入金ボーナスキャンペーンが開催され注目を集めています。一見すると豪華なキャンペーンにみえますが、一般的な入金ボーナスとは条件が異なり、一部では条件が厳しいとの声もあります。本記事では、参加する価値のあるイベントなのかを説明します。
update2025.11.26 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Vantage Tradingが年末トレード大会を開催!ランク外でも賞金獲得のチャンスあり

Vantage Tradingが、年末恒例となる大型トレード大会「年末ミリオンジャンボ2025」の開催を発表しました。今回のイベントでは副賞も用意されているので、ランク外でも賞金獲得のチャンスがあります。この記事では、参戦を検討しているユーザー向けに、各種条件やルールを説明します。
update2025.11.28 19:00

Exnessの乗り換え先としてXSはアリ?スペックを比較

取引環境の良さから玄人にも人気のExnessですが、最近は出金トラブルなどが発生しており、今後の取引環境に不安を抱くユーザーも増えています。本記事では、有力な乗り換え先であるXS.comと取引環境・条件を比較し、乗り換え先として相応しいかどうかを検討します。
update2025.11.20 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

仮想通貨送金対応のBXONEは「使える」eウォレットなのか?海外FXユーザー目線で比較

仮想通貨対応オンラインウォレットとしてBXONEが一部の海外FXユーザーの間で注目されています。本記事では、BXONEが「使える」オンラインウォレットなのか海外FXユーザー目線で他社と比較します。
update2025.12.09 19:00
promotion promotion

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル