Select Language

InterTrader、新ウェブサイトをリリース

InterTrader、新ウェブサイトをリリース

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
InterTrader、新ウェブサイトをリリース

update 2021.08.31 15:26

プロフェッショナル顧客向けサービスを強化

英国・ロンドンを拠点とし、スプレッドベッティング(為替や株価など相場の上昇もしくは下落を選択する取引手法)やCFD取引サービスを提供するInterTrader(本社:London EC2V 5DE[1])が、プロフェッショナル顧客向けにカスタマイズされた新たなウェブサイト「InterTrader Black」をリリースした。

InterTraderは新ウェブサイト上の会社ロゴを刷新したことに加え、プロフェッショナル顧客向けを中心とした多様なソリューションやサービスを提供していく意向だ。一方、執行サービスプロバイダーであるSigma Broking傘下にあり、2018年8月にInterTraderが買収したSigma TradingはInterTrader Blackへとブランド名を刷新し、プロフェッショナル顧客限定に電話もしくは電子取引プラットフォームを通じて、スプレッドベッティングやCFDといったマルチアセットクラスのデリバティブ取引サービスを提供するとのことである。

またInterTraderが2018年12月に買収したArgon Financialは、InterTrader Primeへとブランド名を刷新し、個人投資家及び機関投資家向けカストディサービス(証券保管や受渡決済などを提供)や、FFastFillとX_Trader、ブルームバーグ、フィデッサなどの取引プラットフォームを導入した株式トレーディングを含むプライムブローカレッジサービスを提供するという。InterTraderはMM方式による値付け業者としては機能せず、DMA(Direct Market Access、取引所に直接注文を出す形態)方式を採用した注文執行サービスを提供する見通しである。なお、新ウェブサイトのメインターゲットはプロフェッショナル顧客であるが、個人投資家に対しても注文執行やスプレッドベッティングサービスを提供するとのことだ。

InterTraderがプロフェッショナル顧客及びマルチアセットクラスのサービス提供に注力する決断を下したように、多くのブローカーが事業の転換を図らざるを得ない背景には、欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Securites, ESMA)が2018年8月に導入した新規制策が影響している模様だ。足元ではSpotwareがcTrader Copyの取引手数料を無料化した他、ActivTradesがプロトレーダー限定のキャッシュバックを開始するなど、ブローカー各社は欧州当局による新規制の影響を受けないプロフェッショナル顧客へのサービスを強化している状況である。InterTraderのCEOであるShai Hefetz氏が、新たな規制環境に適応しなければならないとコメントしているように、押し寄せる規制の波に柔軟に対応し、高い収益性が見込まれるプロフェッショナル顧客向けサービスを充実化させることで、同社の業績拡大に繋がることに期待したい。

release date 2019.05.21

出典元:

ニュースコメント

ESMA規制で分かれる対応策

InterTraderは、MetaTrader4や独自のWebプラットフォームを介してスプレッドベッティングとCFDを提供している市場中立型ブローカーのひとつである。ロンドン証券取引所の上場企業のうち時価総額が上位の銘柄100社で構成される「FTSE100」に選出されており、2019年5月現在の時価総額は約40億ポンドにのぼる。2018年にESMAが導入した新規制策によって欧州各国のブローカーがさまざまな対応策を講じているが、InterTraderも規制の対象外となるプロフェッショナル顧客の需要を増やす方針をとったようだ。ESMAの規制への対応策として、各ブローカーがオフショア市場へのシフトを進めているが、より良い取引条件が享受できる反面、比較的金融ライセンスの信頼性が低い国へのシフトは、約定力や口座の安全性においてリスクを抱えることとなる。また、バヌアツの規制強化によりオフショア市場としての魅力が低下するなど、オフショア市場へのシフト策はオフショア国の政策に左右されやすい点がデメリットといえる。規制対象外のプロフェッショナル顧客の獲得に向けた取り組みは、ブローカー自身の安全性を保障しつつ、収益性の高い新規顧客層を獲得することができる、規制対応策のひとつのパターンとなっていると言えよう。


Date

作成日

2019.05.21

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル