Select Language

ASIC、全ブローカーに取引データの提出を要請

世界のFXニュース

ASIC、全ブローカーに取引データの提出を要請

  • twitter
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • twitter
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
ASIC、全ブローカーに取引データの提出を要請

update 2021.08.31 15:26

ESMAの新規制策の影響を徹底的に精査する模様

オーストラリア証券投資委員会(Australian Securities and Investment Commission)【以下、ASICと称す】が、統制下にある全ブローカーに対し、多岐に亘る膨大な量の取引データの提出を要請していることが明らかとなった。[1]オーストラリア政府が新規制策の導入を決定してから1週間経たずして、今度は同国の金融監督当局が新たな金融政策を講じるべく、取引動向調査に乗り出した模様だ。

ASICはこの度、オーストラリアの規制下にある企業に対し、2017年12月末から現在に至るまでの取引データの提出を求める通知を送付した。ブローカーが提出するデータには、年齢や収入、口座残高規模別に分類された顧客数やリテールもしくは法人に区分けされた顧客属性、居住地、国別による顧客の預かり資産など非常に詳細な情報が求められている。また2018年1月から2019年3月までの間に、海外ブローカーからどのくらいの顧客数がシフトしたかを示す必要もあるという。そのためASICによる膨大な量のデータ収集は、欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】が導入した新規制策によりオーストラリアの金融業界に与える影響を精査するためと推察できよう。

加えてブローカーは、預金残高や取引量、顧客の損益などに紐づいた従業員の報酬状況や、2017年と2018年の取引高及びアセットクラスごとの売上高、提供商品、保有ポジションの詳細、スワップ金利などのデータも提出しなければならない。2018年11月には、英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority, FCA)が、ESMAの規制策の影響を見定めるべく、ブローカーに46項目の取引データの提出を求めていた。しかしながら、ASICが求めるデータ量は更に膨大であり、ブローカーのビジネスモデルに結び付くA-book(顧客の注文を全てインターバンク市場に流す取引手法)やB-book(顧客の注文を全てブローカーがヘッジする取引手法)、または如何にしてハイブリッドモデル(A-bookとB-bookの複合型)を採用し、どのような基準で各ブックに顧客を分類しているか提示する必要がある。

なお、CySECがブローカーに2018年取引データ提出を義務づけたように、欧州の規制当局はESMAの新規制が導入された以降のデータを収集している。一方でASICは長期間に亘るより詳細な情報を求めていることから、市場環境や取引動向などを分析する際に、データを重視したより慎重なアプローチ手法を採り入れているようだ。そしてASICが今後、それらのデータに基づいた合理的な新規制策を導入する可能性があるため、ブローカー各社はその動向を注視する必要があろう。

release date 2019.04.11

出典元:

ニュースコメント

データ提出にかかる労力は膨大、ブローカーの負担増

規制やその影響に関して、当局が推し進める調査はブローカーに多くの負担を強いている。2018年にFCAがブローカーに提出を求めた取引データの項目には、法人とリテール顧客それぞれの総取引量や取引内訳、明細などの46の基本的な情報が盛り込まれていた。しかし、今回ASICがブローカーに対して提出を要求する項目には、基本的な情報のほか、リクイディティパートナー(十分な流動性を確保する提携業者)やヘッジングを行う際のカウンターパーティー、ホワイトレーベル(FXブローカーなどに顧客取引機能やバックオフィス機能を提供するサービス)契約、顧客紹介エージェントなども求められている。腰を据えた調査期間がとられ、より詳しい情報を加味したうえで今後、規制策について検討されるという期待はあるが、ブローカーにとっては多岐に亘る膨大なデータを収集するために多くの時間と労力がかかることは間違いないだろう。


Date

作成日

 : 2019.04.11

Update

最終更新

 : 2021.08.31

著者情報

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arw
Peranakanka

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。慶應義塾大学卒。

関連記事

アクセスランキング

BITトークン、SushiSwapのファーミング報酬として配布

BitDAOは8月31日、同日から最大180日間に渡って、最大3,400万BITトークンが分散型取引所(DEX)SushiSwapのファーミング報酬に割り当てられると発表しました。ファーミングとは、仮想通貨をレンディングやステーキングすることで報酬を得る行為を指します。
update2021.09.03 18:00

収益が毎日振り込まれる!Bybitに積立ステーキングサービスが新登場

2021年10月、Bybit(バイビット)は積立ステーキングのサービスを新規に開始しました。4種類のメジャーな仮想通貨を対象に預け入れられるサービスを指し、仮想通貨によって約0.5%~5%の年利を受け取ることができます。
update2021.11.08 21:00

Bybitがローンチパッド第5弾を開催!保有BITとの交換でSISを配布

2021年11月25日、Bybitがローンチパッド第5弾の開催を発表しました。今回のトークンは、分散型取引所(DEX)の「Symbiosis Finance」で使用されるSISです。
update2021.11.26 21:00

仮想通貨ネム&シンボルがハードフォーク実施へ、その内容と価格への影響を解説

2021年11月、ネム(NEM)とシンボル(Symbol)がハードフォークする予定です。そこで、ネムとシンボルとはどのような仮想通貨でハードフォークの目的は何なのか、その後の運用体制等はどうなるのかについて確認します。
update2021.11.12 22:00

Bybitが遂に「柴犬コイン(SHIB)」の取り扱いを開始

2021年10月21日より、仮想通貨取引所Bybitのデリバティブ取引で通貨ペア「SHIB1000/USDT」の取引が開始されました。この記事では、これに加えて、柴犬コインとその他6つの新たに取り扱いが始まった通貨について解説しています。
update2021.10.28 21:00

Bybitが国内銀行振込手数料無料キャンペーンを実施

Bybit(バイビット)は11月8日より、「国内銀行振込」での日本円での仮想通貨の購入に際して手数料無料のキャンペーンを開始しました。期間限定のキャンペーンで、12月8日午後2時30分(日本時間)まで開催されるということです。
update2021.11.12 21:00

Bybitがスムーズ・ラブ・ポーション(SLP)とシンボル(XYM)の上場を発表

2021年11月、Bybit(バイビット)でスムーズ・ラブ・ポーション(SLP)のデリバティブ取引と、シンボル(XYM)の現物取引が可能となりました。
update2021.11.26 20:00

Bybitがローンチパッド第2弾を開催!BITの保有量に応じてCBXを配布

Bybitが2021年10月25日、Bybitに上場予定の通貨を先行して配布するローンチパッドの第2弾を開催することを発表しました。「CropBytes」という農場ゲームで使われるトークン、CBXです。
update2021.10.26 21:00

Binanceがポルカドットのパラチェーンスロットオークションに対応

ポルカドット(DOT)がスロットオークションを開催しています。バイナンス(Binance)経由で参加するとメリットが大きいので、DOTスロットオークションとは何か、参加するにはどうすれば良いのかについて確認しましょう。
update2021.11.18 20:00

金融業界に変革を起こす!BitDAOとはどんな組織?

2021年6月に、世界で最も新しいDAO(自立分散型組織)としてBitDAOが誕生しました。DeFiの発展を目指すとしていて、仮想通貨取引所Bybitの支援を受け、2億3千万ドルもの資金を調達しました。この記事では、BitDAO、DAO、DeFiについて詳しく解説します。
update2021.07.06 10:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。利用の方針

クッキー利用に同意する