Select Language

FXOpen、2018年度通期業績を発表

FXOpen、2018年度通期業績を発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.06.23 10:58
FXOpen、2018年度通期業績を発表

update 2022.06.23 10:58

ESMAの新規制の影響を大きく受け赤字に転落

カリブ海のセントクリストファー・ネーヴィスを拠点とする海外FXブローカーであるFXOpen(本社:P.O.Box 590, Springates East, Government Road, Charlestown, Nevis[1])は4月11日、2018年度通期業績を発表した。欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】が導入した新規制の影響を大きく受け、大幅な減収及び赤字に転落するという非常に厳しい決算内容となった。

FXOpenの2018年度通期の営業収益は351,481ポンドと、2017年度の139万ポンドから実に75%ほどの大幅減収という結果となった。FXOpenの営業収益を詳しく分析すると、2018年度通期の電子取引(EC)システムを利用したトレーディング手数料が162,381ポンドであり、2017年度の213,371ポンドから微減に留まった。一方で、2018年度通期の電子取引以外(Non-EC)のトレーディング収益が189,100ポンドと、2017年度の117万ポンドから83.9%もの大幅減収であったことがFXOpenの会社全体の業績に大きな打撃を与える結果となった模様だ。

FXOpenの利益面に目を移すと、2018年度通期の営業費用が137,947ポンドと、2017年度の439,803ポンドから大きく減少させることに成功したものの、粗利は2017年度の949,310ポンドから77.5%減の213,540ポンドに落ち込んだ。最終損益に関しては、2017年度の391,545ポンドの黒字から347,992ポンドの赤字に転落する非常に弱い内容の決算であったと言えよう。

FXOpenは、2018年度の金融市場において経営の舵取りが困難な状況となる中、欧州と欧州以外の地域の顧客基盤の維持に努めたという。また、2018年度通期の営業収益が大きく落ち込んだ要因として、ESMAが個人投資家保護を目的に導入したレバレッジ規制が影響していると見ている。2018年10月にはFXOpenはMT5向けのECN口座をリリースしたものの、未だ業績に大きく寄与はしていない模様だ。FXOpenの経営陣は、今後プロ投資家及び個人投資家の顧客基盤の拡充に注力する意向を示していることから、顧客の取引を喚起する画期的なサービスを提供することで、業績の巻き返しに期待したい。

release date 2019.04.11

出典元:

ニュースコメント

業績回復には新たな打開策が必要か

FXOpenは、FXOpen Markets Limitedが運営している海外FXブローカーである。運営会社であるFXOpen Markets Limitedは2003年に設立され、2005年からFXブローカーとしてサービスを開始して以来、10年以上もの運営歴があり、FX業界では初となる、MT5におけるECN口座の提供を開始するなど豊富な取引環境には定評がある。顧客獲得のために様々な政策を行ってきたFXOpenではあるが、2018年8月にESMAが導入したレバレッジ規制により欧州地域での営業収益が悪化し、最大の政策の一つであったMT5によるECN口座のリリースも、状況を一変出来る打開策とはなっていない状況だ。業績不振の続くFXOpenではあるが、ECN口座の取引手数料が安く、多くのリクイディティプロバイダーから価格提供を受けているため高い流動性を確保できる点や、近年注目されているCrypto口座という仮想通貨の証拠金取引(仮想通貨FX)に特化した口座の提供を行うなど、豊富で高品質な取引環境は健在であるため、業績回復のポテンシャルは大きいように思われる。今後どのようなサービスを展開していくのか見守っていきたい。


Date

作成日

2019.04.11

Update

最終更新

2022.06.23

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル