Select Language

英企業がiPhone向け仮想通貨ストレージをリリース

英企業がiPhone向け仮想通貨ストレージをリリース

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
英企業がiPhone向け仮想通貨ストレージをリリース

update 2021.08.31 15:26

対応通貨の拡大やアンドロイドアプリの開発も計画

英国のスタートアップ企業であるTrustology(本社:181 Queen Victoria Street, London, EC4V 4EG, UK[1])は、iPhoneで操作可能な仮想通貨ストレージ、TrustVaultのリリースを発表した。[2]

発表によると、TrustVaultは、ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)と高度な承認プロセスを組み合わせることで、機関レベルのセキュリティを実現している他、ウォレットの秘密鍵をスマートフォンに保持しないことから、デバイスの紛失時にも容易に資産のリカバリーが可能となっているという。初期段階では、英国のApple UKによるApp StoreでのみTrustVaultのダウンロードが可能となり、対象の仮想通貨もイーサリアム(Ethereum)だけに限定されるが、今後は段階的にビットコイン(Bitcoin)やイーサリアムベースのERC-20(イーサリアムブロックチェーンのトークン規格)トークンなどに対応を広げていくとのことだ。

自社の製品に関して、TrustologyのCEOであるAlex Batlin氏は、以下のようにコメントしている。

携帯電話の手軽さを活かしていますが、重要なのは、TrustVaultのアカウントです。もし電話に着眼点をおけば、単なるモバイルアプリケーションに過ぎません。それは、シンプルに見えるかもしれないが、アプリケーションを通して提供されるサービスにこそ真価があるのです。

Alex Batlin, CEO of Trustology - CoinDeskより引用

また、Batlin氏は、Trustologyがアンドロイド向けのアプリケーション開発を進めていることについて言及しており、Titan Mチップと呼ばれるiPhoneより安全性が高いセキュリティチップを搭載した機種のみに対応する方針を明らかにしている。最近、多くの企業がスマートフォン上で動作する仮想通貨ストレージを開発しており、例えば韓国のサムスンは、フラッグシップモデルのGalaxy S10に仮想通貨ウォレットを搭載した他、対する台湾のHTCは、ブロックチェーンスマホと呼ばれるExodusを市場投入し、DApps(分散型アプリケーション)や仮想通貨ストレージにも対応している。

バークレイズやBNY Mellon、RBSの元技術者によって立ち上げられたTrustologyは、昨年、シードフェイズの投資ラウンドで800万ドルもの資金を調達しており、期待のスタートアップとなっている様だが、今回発表した新しい事業を成功へと導くことはできるのだろうか。

release date 2019.03.28

出典元:

ニュースコメント

欧州で台頭する仮想通貨関連ベンチャー

Trustologyは、英国では有望なベンチャー企業として有名になりつつあり、ベンチャーキャピタル向けの情報を発信するFinTechCityでは、FinTech50 Hot10に選出されている。Trustologyの他には、ロンドンを拠点にブロックチェーンを活用したオープンイノベーションを仕掛けるPillarや、スイスでセキュリティトークン取引所を構築するSmart Valorなどが、仮想通貨関連企業としてノミネートされている。金融業が発展している欧州地域では、このようなベンチャー企業の台頭が著しく、仮想通貨分野をリードする英国やスイスを中心に、東欧諸国やリヒテンシュタイン、ロシアなどが続く形で、新興市場が活発に動いているようだ。一方、フランス議会が匿名通貨の利用禁止を提案し、スイス政府が仮想通貨の規制案を可決するなど、欧州の主要国では、不穏な動きも見られるが、Trustologyを初めとする欧州の仮想通貨関連スタートアップは、この環境の変化にどの様に対応していくのか、今後もその動向に注目していきたい。


Date

作成日

2019.03.28

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル