Select Language

米財務省、ベネズエラ政府を支援したロシアの銀行を制裁

米財務省、ベネズエラ政府を支援したロシアの銀行を制裁

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
米財務省、ベネズエラ政府を支援したロシアの銀行を制裁

update 2021.08.31 15:27

ペトロ購入のための資金回収を手助けしたとして批判

今月11日、米財務省は、経済制裁の対象となっているベネズエラ政府が主導する仮想通貨、ペトロ(Petro)に経済的な支援を行なったとして、ロシアの首都モスクワを拠点とするEvrofinance Mosnarbank(本社:29 Novy Arbat Moscow 121099[1])【以下、Evrofinanceと称す】に制裁を下したことが明らかになった。[2]

昨年3月に経済危機を加速させる独裁的なマドゥロ政権に圧力をかける狙いで、米財務省は、仮想通貨ペトロの購入並びに取引を禁止するなど、ベネズエラ政府に対する経済制裁を強めているが、この度、ロシアとベネズエラ政府の合弁会社であるEvrofinanceが、投資家からペトロ購入のための投資資金を受け取り、米国のベネズエラ政府への経済制裁を阻害したとして詳細を報告している。また、Evrofinanceは、ベネズエラ国営の石油会社であるPDVSAを通して、ベネズエラ大統領のNicolas Maduro氏による資金洗浄や横領、詐欺行為などに関与していたようだ。

2011年、Evrofinanceは、元ベネズエラ大統領のHugo Chavez氏によって、その49%の株式が取得されており、ベネズエラ政府とのつながりを強めてきた。ベネズエラ政府にとって重要な金融機関となったEvrofinanceは、その関係性を持続することで恩恵を受け、昨年だけで純資産を50%以上も増加させている。これを違法だと判断した米国政府は、Evrofinanceを特別指定個人及び企業のリストに追加し、米国内に存在する同行の資産凍結および米国市民との取引禁止措置を実施している。

今回の米国政府による制裁は、Maduro政権とそれを支援する企業の関係を断ち切ることを表明するDonald Trump大統領の計画を象徴するものとなった。これに関して、財務省の長官であるSteven Mnuchin氏は、米国政府が取った行動は、ベネズエラの人々を苦しめるMaduro政権や経済的崩壊を助長する国外の金融機関に反対の意を示すものだと述べている。

release date 2019.03.13

出典元:

ニュースコメント

米経済制裁による仮想通貨業界への影響

現在、米国は、北朝鮮やロシア、イラン、ベネズエラなどを中心におよそ20カ国を対象に経済制裁を発動しており、世界経済への影響力を増している。このことは、仮想通貨業界も無関係ではなく、例えば、昨年11月に米国政府による制裁を恐れた大手仮想通貨取引所のバイナンスが、イラン市場からの撤退を決定している。また、この経済制裁によるリスク回避の流れを汲んで、バイナンスは利用規約を変更しており、特定の地域からの利用者のアクセスやサービスの利用を禁止する旨の条文を追加しているという。直近ではジンバブエやボスニア、ミャンマー等の顧客口座を凍結していることから、バイナンスは、米国が定めた方針に準拠した形での運営を行っていく姿勢であることが伺える。これに関して、バイナンスサイドはやむを得ない措置だと考えているようだが、これが、自由な経済を実現する仮想通貨の基本理念と大きく乖離している状況だというのは明白だ。今後も米国の経済制裁は、厳しさを増すことが予測されるが、各仮想通貨関連企業は、どのような対応を見せるのだろうか。


Date

作成日

2019.03.13

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

【独自】海外FX利用で銀行口座が凍結・解約された一部始終!「自分には関係ない」は危険かも

みんなの銀行の口座を実際に凍結・解約されたトレーダーから当サイトに寄せられた情報をもとに、解約までの流れを一部始終紹介します。海外FXユーザーにとって、銀行口座凍結は決して他人事ではありません。海外FX利用時に注意すべき送金パターンも説明します。
update2025.08.12 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル