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サムスン、仮想通貨ウォレット搭載のスマートフォンを正式発表

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update 2021.08.31 15:27
サムスン、仮想通貨ウォレット搭載のスマートフォンを正式発表

update 2021.08.31 15:27

昨年から噂されていたGalaxy S10への機能実装

韓国のSamsung Electronics Co., Ltd.(本社:129 Samsung-Ro, Maetan-3dong, Yeongtong-gu, Suwon-si, Gyeonggi-do, Korea[1])【以下、サムスンと称す】は、フラッグシップモデルの新型スマートフォン、Galaxy S10に仮想通貨の秘密鍵を保管するウォレット機能を新しく実装することを明らかにした。[2]

かねてより、サムスンが仮想通貨ウォレットを搭載する噂が囁かれていたが、今月20日、Galaxy S10の製品発表でその概要がようやく公のものとなった。発表によると、新しく追加される仮想通貨ウォレット機能は、Galaxy向けのセキュリティプラットフォームであるSamsung Knoxを基盤としたソリューションで、Galaxy S10の優れたハードウェアと併せて、強固なセキュリティを実現するという。今の所、サムスンは、Samsung Knoxで利用できる新しいソリューションに関して、これ以上の情報は公開していないため、詳細は不明となっている。

近年、仮想通貨利用に対応したスマートフォンは徐々に増えてきており、サムスンのGalaxy S10の他には、昨年リリースされたHTCのEXODUS1やSirin LabsのFinneyなどが先駆けて市場に投入されている。EXODUS1はビットコイン(Bitcoin)とイーサリアム(Ethereum)での購入にしか対応しておらず、FinneyもSirin Tokenと呼ばれる専用の仮想通貨を利用しての購入のみ可能でどちらも限定的な利用となっているようだ。Galaxy S10は後発となったが、世界最大のスマートフォンメーカーであるサムスンの参入による影響は大きく、ブロックチェーン技術に対応したスマートフォンの流通拡大に貢献する可能性を秘めていることから、Galaxy S10はライトユーザー層への訴求に効果的となることが期待されている。

幅広いユーザーのニーズに応えるため、サムスンは、Galaxy S10のプロダクトラインで4つの異なるモデルを投入している。標準的なモデルは、8GBのメモリーと256GBのストレージに加え、アドバンスド・インテリジェンスによってアップグレードされたカメラやワイヤレス充電機能などが備えられており、高いパフォーマンスを発揮する完成された端末に仕上がっているという。

最近では、スマートフォンアプリでもさまざまなウォレットサービスが提供されているが、昨年Google Playストアに詐欺ウォレットが公開されていたとの報告があり、Google Playストアは新ポリシーで仮想通貨ウォレットに制限をかけたものの、一部ではセキュリティ面での不安の声があがっている。そのような状況の中、Galaxy S10に搭載される個人のモバイルウォレットは、アプリなどに比べてハッキングのターゲットにされにくいということもあり、高い安全性を維持することが期待できよう。

release date 2019.02.21

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨ウォレットの中核となるSamsung Knox

2013年以降、サムスンのGalaxyシリーズの端末には全て、Samsung Knoxが実装されており、信頼できるセキュリティプラットフォームとして活用されている。情報を守るためのセーフティーボックスのような役割を持つSamsung Knoxは、外部ネットワークから完全に隔離されたスペースを作り出すことが可能で、そこではアンドロイドOSも干渉できないようになっているという。今回、Galaxy S10に搭載される秘密鍵を管理するためのウォレット機能は、この強固なセキュリティに守られた空間で利用できるものだと予想されているが、付随する機能や外部ウォレットへの対応、サポートされる仮想通貨などに関しては前述の通り明らかにされていない。本モデルの発売日は、3月8日に設定されており、それに向けて徐々に詳細が公開されていくと考えられる。先日、サムスンのCEOであるDJ Koh氏は、過去10年間で販売したGalaxy端末が20億台の大台を突破したことを発表しており、拡大するスマートフォン市場で強い影響力を保持していることを示しているが、今後、サムスンは仮想通貨市場でも注目のプレーヤーとなりそうだ。


Date

作成日

2019.02.21

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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