Select Language

インフルエンサー頂上決戦

アマギフ3,000円が当たる

イーサリアム、ASIC耐性実装が暫定的に合意される

イーサリアム、ASIC耐性実装が暫定的に合意される

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
イーサリアム、ASIC耐性実装が暫定的に合意される

update 2021.08.31 15:27

テストネットでの結果も良好でProgPow実装の方向

今月4日に開催されたイーサリアム(Ethereum)開発者ミーティングにおいて、次期アップデートでASIC耐性の機能が盛り込まれることが暫定的に決定された。[1]このASIC耐性に関する機能は、新しくイーサリアムで採用されるアルゴリズムであるProgPoWの一部として実装されるという。

そもそもASICとは、Application Specific Integrated Circuitと呼ばれるコンピュータチップを中核とした、特定の仮想通貨をマイニングするために特化したハードウェア機器で、高い効率性でのマイニングを可能とするものである。パソコンなどの汎用的なGraphical Processing Units(GPUs)と比較すると、ASIC本体は高価だが、マイニングで収益を上げることに関してはGPUsとは比べ物にならないほど優秀だ。近年、マイニング企業などの台頭でASICによるマイニングが主流となっているが、イーサリアムのように計算量の多寡でマイニングの成否が決まるPoW(プルーフオブワーク)アルゴリズムを採用するイーサリアムの様なシステムでは、マイニングパワーが極わずかなマイナーに集中する、中央集権化による機能不全を招く要因となっている。

この状況を改善するために、イーサリアムの開発者たちは、ProgPowの導入によってASICマイニングへの耐性を高めることで効率性を意図的に落として、反対にGPUsのマイニング効率を向上させることを検討している。マシン性能が低いGPUsでのマイニングが有効になれば、必然的にマイニングパワーの分散化が促進され、正常な仮想通貨システムが持続することが考えられる。

イーサリアム開発のセキュリティ担当者であるMartin Holst Swende氏によると、今回のアップグレードは最終的にイーサリアムのアルゴリズムをよりマイナーへの負担が少ない PoS(プルーフオブステーク)に移行するために必要なステップになるという。現在のイーサリアムでは、計算量を基にするマイニング方式が脆弱性となっていることが指摘されており、Swende氏は、その改善やPoSへの移行に猶予を与えるためにも、一刻も早いProgPowの実装を促している。

ProgPoWの開発者でイーサリアム財団に所属するHudson Jameson氏は、今回実施された開発者ミーティングで、ProgPowの実装に関してほとんど反対を受けなかったことを報告している。それと併せて、Jameson氏は、テストネットでの試験では良好な結果を得ているとしている。ちなみにテストネットは、ブロックチェーン上で開発者がシミュレーションを実施するバーチャル環境で、Gasと呼ばれる手数料を必要とせずに規格の変更や分散型アプリケーションをテストすることが可能となる。

Jameson氏は、テストやその他の試みで重大な問題が発見されない限りは、ProgPowの実装は遂行されると見通しており、それによりイーサリアムがより完成に近いシステムとして前進することを望むと発言している。

release date 2019.1.7

出典元:

ニュースコメント

持続可能なソリューションとして期待されるPoS

仮想通貨を支えるブロックチェーンでは、マイニングによりブロックを生成することで仮想通貨取引の履歴をある一定の単位ごとに記録する仕組みになっている。マイニングは、ネットワークに参加するマイナーのコンピュータリソースを利用して実行されるが、現在主流で多くの計算量が求められるPoW系のアルゴリズムではリソース不足による取引の遅延やシステムの停滞が問題となっているという。そこで近年、PoS系のアルゴリズムが注目を集めており、イーサリアムもロードマップでPoSへの移行を表明している。PoSでは、PoWと違って、対象となる仮想通貨資産の保有量と保有期間がマイニングの成功率を左右する要因として評価され、コンピュータの計算量になるべく依存しないシステムの構築が可能となる。つまり、仮想通貨をより多く、より長い期間保有するノードを不正を働くリスクがより低いマイナーとして信頼することで、効率良いマイニングを実現することができるのだ。もちろんPoSにも欠点は存在して、賛否両論あるが、より持続可能なソリューションとしての導入が期待されている。


Date

作成日

2019.01.07

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Bitgetが代替手段に?Bybitが日本撤退で日本ユーザーの新規登録禁止

Bybitが日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。Bybitの代替取引所としてはBitgetが挙げられ、Bybitと遜色ないサービスを利用できます。本記事では、Bitgetの特徴や海外取引所への規制動向などを解説します。
update2025.11.25 19:00

豪華なのに難しい?XMTradingが開催中のクリスマス入金ボーナスプロモーションは「アリ」なのか?

XMTradingで最大$25,000を獲得できる入金ボーナスキャンペーンが開催され注目を集めています。一見すると豪華なキャンペーンにみえますが、一般的な入金ボーナスとは条件が異なり、一部では条件が厳しいとの声もあります。本記事では、参加する価値のあるイベントなのかを説明します。
update2025.11.26 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Vantage Tradingが年末トレード大会を開催!ランク外でも賞金獲得のチャンスあり

Vantage Tradingが、年末恒例となる大型トレード大会「年末ミリオンジャンボ2025」の開催を発表しました。今回のイベントでは副賞も用意されているので、ランク外でも賞金獲得のチャンスがあります。この記事では、参戦を検討しているユーザー向けに、各種条件やルールを説明します。
update2025.11.28 19:00

Exnessの乗り換え先としてXSはアリ?スペックを比較

取引環境の良さから玄人にも人気のExnessですが、最近は出金トラブルなどが発生しており、今後の取引環境に不安を抱くユーザーも増えています。本記事では、有力な乗り換え先であるXS.comと取引環境・条件を比較し、乗り換え先として相応しいかどうかを検討します。
update2025.11.20 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

仮想通貨送金対応のBXONEは「使える」eウォレットなのか?海外FXユーザー目線で比較

仮想通貨対応オンラインウォレットとしてBXONEが一部の海外FXユーザーの間で注目されています。本記事では、BXONEが「使える」オンラインウォレットなのか海外FXユーザー目線で他社と比較します。
update2025.12.09 19:00
promotion promotion

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル