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Abshire-Smith、英国事業を閉鎖

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update 2022.07.08 17:18
Abshire-Smith、英国事業を閉鎖

update 2022.07.08 17:18

ブレグジットと欧州当局の規制強化が影響

英国・ロンドンを拠点とする海外FX・CFDブローカーであるAbshire-Smith Global Ltd(本社:26 York Street, London W1U 6PZ[1])【以下、Abshire-Smithと称す】が、地盤の英国事業を閉鎖することが明らかとなった。

英国事業の閉鎖に関し、Abshire-SmithのCEO兼創業者であるAdam Neal氏は以下のようにコメントしている。

我々は、英国と欧州当局の規制策が強化される中、過去1年以上に亘り、英国や欧州、そして世界中のお客様とどのような形で取引を行っていくかも含め、事業の再構築を進めて参りました。この度の我が社が決断した英国事業の閉鎖によって、お客様の取引への影響はございませんのでご安心下さい。

Adam Neal, CEO and Founder of Abshire-Smith FINANCEMAGNATESより引用

Abshire-Smithが英国事業を閉鎖する決断に至った背景には、現在英国自体がブレグジット(英国のEU(欧州連合)からの離脱)に絡み、ビジネスの継続性という面から不透明感が高まっている他、欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority, ESMA)による規制強化も大きく影響していることが伺える。欧州当局が規制強化を継続する意向であることから、Abshire-Smithのみならず、その他多くのブローカーや金融機関も英国及び欧州事業の見直しを行っているのが現状だ。そのため、2019年にはAbshire-Simithと同様の決定を下す企業がより多く出てくる可能性があろう。

Abshire-Smithは、英国金融行動監視機構(The Financial Conduct Authority, FCA)規制下で、FX・CFD、株式トレーディングに加え、アクティブトレーダー向けに、イスラム教の教義であるシャリア(イスラム法)に即したスワップフリー取引口座の提供も行っている。なお、Abshire-Smithは2011年以降、3度強制的な登記抹消(strike-off、通常の清算手続きを経ることなく会社を抹消する)を行っている。登記官も、反対する論拠がない限り、Abshire-Smithは登記抹消を行い、会社は解散する見込みであると警告していることから、やや不安定な経営体質であると見受けられる。

ブレグジット動向の先行きに不透明感が高まる中、欧州当局の規制強化が継続されている現状において、欧州の投資家は規制の網を掻い潜り、オフショア市場へと流出する動きが鮮明となっている。オフショアブローカーへ欧州圏からの資金流入が継続していることを踏まえると、Abshire-Smithのみならず欧州を拠点とするブローカー各社は、地盤である欧州地域の事業再構築を早急に図る必要があると言えよう。

release date 2019.1.3

出典元:

ニュースコメント

雇用市場にも影響

ブレグジットの動向は、株式相場にとどまらず、海外FXブローカーの業績など、さまざまな方面に多大な影響を与えている。各金融機関はブレグジットに備えて業務の見直し等を行っているが、最近では、フランスの3大メガバンクであるBNPパリバ(BNP Paribas SA)とクレディアグリコル(Credit Agricole SA)、ソシエテジェネラル(Societe Generale SA)が揃って、約500にも及ぶポジションのほとんどを、ロンドンからパリへ配置転換する準備を進めていることが明らかとなり、雇用市場にも影響が表れはじめている。ブレクジットの行方は、昨年12月に予定されていたEU離脱協定案の英国議会採決は延期された上、2度目の国民投票を求める声も上がっており、依然として不透明なままである。ESMAの規制とブレグジットの影響を受ける英国拠点のブローカーにとって、今年も厳しい局面が続くことが予想される。


Date

作成日

2019.01.03

Update

最終更新

2022.07.08

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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