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Alpari、ライセンス停止を決定したロシア中銀に訴訟準備

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update 2022.07.08 16:16
Alpari、ライセンス停止を決定したロシア中銀に訴訟準備

update 2022.07.08 16:16

不明瞭な決定理由で、ロシア中銀に対する不信感が増加

グローバル展開を図る海外FX・CFDブローカーであるAlpari(本社:11th Floor, Maeva Tower, Silicon Avenue, Cybercity, Ebene, Quatre Bornes, 72201, Mauritius[1])が12月27日、ロシア中央銀行により下されたライセンス停止の決定を不服として訴訟を起こす準備に入っていることが明らかとなった。

ロシア中央銀行によれば、ロシア中央銀行が定めた規則にブローカーが繰り返し違反したことを理由に、複数のブローカーのライセンス停止を決定したという。このニュースを受け、これまでの積極的なロビー活動が無下にされた業界関係者にとっては、ネガティブサプライズとして受け止められるであろう。また、規制が保たれていたロシアFX市場は、地元メガバンク傘下の企業によって支配される流れが明白になったと伺える。

一方のAlpariは、ロシア中央銀行の決定は、ロシアのローカルルール及び規則に反していると共に、Alpariのロシア法人であるAlpari Forex LLCは、依然ロシア中央銀行よりライセンス停止の公式通知を受け取っていないとコメントしている。また、ロシア中央銀行が下した決定は、詳細を明確にしておらず非常に曖昧なものであり、Alpariとしても、銀行子会社に該当しない全てのブローカーのライセンス停止を決めた理由は定かでないと見ている。そのためAlpariとしては、ロシアの法律に完全に準拠して顧客サービスの提供を続けていく意向であり、法律に則った形でロシア中央銀行が下した決定に対し訴訟を起こす計画である。

ロシア中央銀行の発表を受け、Alpariの広報担当者は以下のようにコメントしている。

グローバルに展開する我が社は、完全に法律に準拠したうえで、20年以上に亘り世界各国でお客様へ金融サービスを提供しております。その長い歴史の中で、様々な監督当局より複数のライセンスを取得すると共に、これまで一度もライセンス付与の条件を満たせず業務停止命令を受けたことはありません。

Spokesperson of Alpari - Financemagnatesより引用

金融業界を取り仕切るロシア中央銀行が、ブローカーのライセンス停止の理由を明確していないことから、短期間での解決は考えにくい。Alpariとしては、法に則った形で粛々と、そして粘り強く訴訟を行っていくことになりそうではあるが、ロシア中央銀行への不信感は募る一方であろう。

release date 2018.12.28

出典元:

ニュースコメント

ロシア中央銀行の決定に衝撃が走る

ロシア中央銀行が12月27日に発表した、Alpariの他、TeleTrade、TrustForex、InstaForex、Forex Clubという国内大手ブローカー5社のライセンスを停止したニュースは、大きな衝撃を与えるものとなった。ロシアでは、FXブローカー事業への規制を行っており、2016年からは適切なライセンスを取得した上で、自主規制組織に参加することが求められていた。ロシア中央銀行は、これまでに9つのブローカーにライセンスを与えていたため、ライセンスを停止したブローカーを除くと残るブローカーは、AlfaForex、VTB Forex、PSB-Forex、Finam forexの4社となるが、同銀行は数日前にAlfa Forexを認可したばかりであったことから、関係者にとっても予想外の出来事となったようだ。この度のロシア中央銀行の決定は、一か月内の活動停止と顧客への資金返還が要求される厳しいもので、Alpariが起こした訴訟の結果によっては、ブローカーやユーザーのロシア離れが進むことも予想される。また今月13日に、先行き不透明感を懸念したモルガン・スタンレーがロシア事業を縮小する意向を表明しており、今後のロシアをめぐる情勢について、引き続き注視する必要があるだろう。


Date

作成日

2018.12.28

Update

最終更新

2022.07.08

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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